関連研究集会

第135回日本森林学会大会に付随して開催される関連研究集会

 

1.第24回森林施業研究会シンポジウム 3月11日 9:00〜12:00 1号館332講義室
2.森林遺伝育種学会 シンポジウム 3月11日 9:30〜12:00 1号館333講義室
3.第30回森林昆虫談話会 3月11日 9:00~12:00 1号館341講義室
4.森林計画学会 総会・シンポジウム 3月11日 9:00~17:00 1号館342講義室
5.森林利用学会 総会・シンポジウム 3月11日 10:30~16:00 1号館343講義室
6.樹木病害研究会 3月11日 9:00~12:00 1号館344講義室
7.林業経済学会 2024年春季大会シンポジウム 3月11日 9:30~16:30 横井講堂
8.第6回森林水文・地球科学研究会 3月11日 9:00~12:00 東京大学農学部1号館2階第8講義室
9.森林立地学会(現地研究会) 3月11日 9:00~16:00 集合・解散:国際展示場駅・天王洲アイル駅(予定)

1.第24回森林施業研究会シンポジウム

テーマ: 令和の皆伐・再造林は持続可能な林業なのか?
日時: 2024年3月11日(月)9:00〜12:00
会場: 東京農業大学世田谷キャンパス1号館332講義室
申込方法: 事前の参加申込・参加費は不要
連絡先: 櫃間岳(森林総合研究所):hitsuma(at)affrc.go.jp
ウェブサイト: http://f-segyo.main.jp/baser/

内容:

伐期適齢期を迎えた森林が多いことや、木材資源の安定的な確保の必要性など、様々な理由から、施策として皆伐・再造林が推し進められている。一方で、水土保全や生物多様性の観点から、皆伐・再造林への疑問の声や、再造林未済/放棄地の存在も見聞きする。そこで本会では、2023年11月に皆伐・再造林が進む宮崎県飫肥地域を舞台として、現地合宿を敢行した。

今回のシンポジウムでは、現地合宿の報告をきっかけに、ニホンジカへの対策、および林業という産業が根底に求めている持続可能性という視点から、令和の時代に進みつつある皆伐・再造林の意味を問い、今後の森林管理のあり方を議論していきたい。

話題提供
1.櫃間岳(森林総合研究所)『飫肥林業:皆伐・再造林の一事例としての宮崎県』
2.飯島勇人(森林総合研研究所)『今後の森林管理においてニホンジカとどのように向き合うべきなのか?』
3.藤森隆郎(元森林総合研究所・森林環境部長)『「現代の短伐期皆伐造林」の根本を問う -持続可能な森林管理に照らして-』

※ 3月10日夜に懇親会を予定しています。

2.森林遺伝育種学会

日時:2024年3月11日(月)9:30〜12:00
会場:東京農業大学世田谷キャンパス1号館333講義室
シンポジウムテーマ:森林生物の遺伝学
連絡先:後藤晋,〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学大学院農学生命科学研究科,E-mail: gotos@uf.a.u-tokyo.ac.jp

内容:

森林遺伝育種学会は、1)森林に係わる遺伝と育種の研究発表及び情報交換の場を提供すること、2)森林・林業分野における森林遺伝育種に関する情報を広く社会に広報して、日本の森林の持続的発展をはかることを目的として2012年3月に設立された学術団体(任意団体)である。森林は人々の経済活動の場であるとともに,多くの生物が生息する場でもあり、森林遺伝という言葉には,森林を構成する樹木だけでなく,そこに生息する多くの生物の遺伝学という意味も含められている。本学会では、主に樹木の遺伝に関する発表がほとんどであるが、近年の森林学会や関連学会では,森林に生育する哺乳類や昆虫,菌類などの遺伝学的研究を目にする機会も増えてきた。そこで本シンポジウムでは,これらの「森林生物の遺伝学」をテーマとし,4人の演者に哺乳類や昆虫,菌類,樹木,森林の分布変遷との関係などの最新の研究について講演してもらうことした。これを機に,本学会でも広い意味での森林生物の遺伝学に関わる話題が増えていくことを期待したい。

話題提供
1.兼子伸吾(福島大学) 意外に未解明なニホンジカの種内系統と遺伝構造について
2.湯本景将(筑波大学) セミ科昆虫の時空間的な集団遺伝学的動態
3.練春蘭(東京大学) 外生菌根菌 Cenococcum geophilum の進化,環境適応及び宿主樹木との共生の仕組み
4.津田吉晃(筑波大学) 森林性生物は樹木とともに歴史を歩んできたのか?

3.第30回森林昆虫談話会

テーマ: キクイムシ沼にはまろう・・・研究対象としてのキクイムシの魅力
日時: 2024年3月11日(月)9:00~12:00
会場:東京農業大学世田谷キャンパス1号館341講義室
連絡先:衣浦晴生(森林総合研究所)E-mail: kinuura<at>ffpri.affrc.go.jp

内容:

キクイムシ類(ゾウムシ科キクイムシ亜科およびナガキクイムシ亜科)と呼ばれる昆虫は世界中に分布しており、森林・林業害虫として非常に有名な種が含まれている。そのため応用科学としての被害防除研究が精力的に行われているが、キクイムシ類全体を俯瞰すると、食性や配偶様式、行動生態、また社会性、共生関係などが実に多様で、純粋な研究対象としても非常に興味の尽きない昆虫である。

今回は、「キクイムシ沼にはまろう・・・研究対象としてのキクイムシの魅力」と題して、食性の異なる3グループ、樹皮下キクイムシ(bark beetle)・種子食キクイムシ(seed borer)・養菌性キクイムシ(ambrosia beetle)について5名の研究者より話題提供していただき、研究対象としてのキクイムシの様々な魅力について語り合う。

話題提供
1.浅野 郁(信州大学全学教育センター)「ボルネオ島低地フタバガキ林における種子食性キクイムシCoccotrypes gedeanusの生態」
2.井口 和信(元東京大学北海道演習林)「北海道中央部におけるヤツバキクイムシの生活史と森林施業にともなう虫害木の発生」
3.髙木悦郎(東京都立大学都市環境学部)「トドマツノキクイムシの魅力」
4.北島 博(森林総合研究所)「カシノナガキクイムシと温度」
5.山崎理正(京都大学農学研究科)「カシノナガキクイムシの寄主選択過程」

世話人:衣浦晴生(森林総合研究所)・伊藤昌明(青森県産業技術センター林業研究所)・土岐和多瑠(名古屋大学)
※ 3月10日夜に懇親会を予定しています。

4.森林計画学会

総 会
日時:2024年3月11日(月)9:00~12:00
内容:今年度の活動・決算報告、次年度の活動報告・予算の審議
内容:森林計画学会各省の授賞式および受賞者講演
会場:東京農業大学世田谷キャンパス1号館342講義室

森林計画学会春季シンポジウム
日時:2024年3月11日(月)13:15~17:00
会場:東京農業大学世田谷キャンパス1号館342講義室
タイトル:森林計画学会が育んだ技術は現代の課題へいかに貢献できるのか?

内容:

森林計画学会ではこれまで様々な計測・計画技術を開発してきた。近年、森林管理の様々な局面でこのような技術が求められるようになってきている。そこでシンポジウムでは森林計測・計画技術が、実際にどのように活用されているのかを情報共有する。さらに技術シーズ・ニーズのミスマッチを浮き彫りにすることによって、今後の技術開発について討論する。

5.森林利用学会 総会・シンポジウム

日時:2024年3月11日(月) 総会10:30~12:00 シンポジウム13:00~16:00
会場:東京農業大学世田谷キャンパス1号館343講義室
シンポジウムテーマ:林業における新技術とデジタルデータの活用

内容:

近年、ドローンやセンシング技術が広く普及し、林業の現場で応用されることが多くなってきています。森林利用学会では、2020年12月に森林計画学会と合同でオンラインシンポジウム「ICT 導入による林業のスマート化の加速に向けた挑戦」を開催し、また学会誌第36巻1号において「林業のスマート化の加速に向けた挑戦」という特集を組みました。新技術の発展速度は非常に速く、この数年で新たな技術と林業への応用がさらに進展してきており、取得した莫大なデジタルデータをどう活用していくかが課題となってきています。そこで本年、シンポジウム「林業における新技術とデジタルデータの活用」を開催し、対面参加者を交えた議論を深めたいと考えております。皆様のご参加をお待ちしております。

連絡先:森林利用学会事務局 〒113-8657 東京都文京区弥生1-1-1 東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻森林利用学研究室内 E-mail:jfes-office@jfes.jp

6.樹木病害研究会

テーマ:「共生」からみた微生物
日時:2024年3月11日(月)9:00~12:00
会場:東京農業大学世田谷キャンパス1号館344講義室

内容:

樹木と微生物との関係は共生・寄生・腐生とあり、その中間的な関係や条件によって変化する関係まで含め、実に多彩な関係を構築しています。「寄生」と「共生」は樹木組織の中に菌が侵入するという点や炭素源の獲得を樹木に依存するという点で共通性がありますが、樹木に与える影響は大きく異なります。今年の樹木病害研究会は、「共生」をテーマに3名の講演者にそれぞれ異なる視点から樹木と微生物の関係について話題提供していただきます。「微生物」部門を含む多くの大会参加者のご来場をお待ちしております。

講演者
1.村田政穂(秋田県林業研究研修センター)「絶滅危惧樹木ヤクタネゴヨウと共生する外生菌根菌の探索」
2.白川 誠(東京大学大学院農学生命科学研究)「アカマツ初生根における根細胞外トラップの機能と根圏細菌との相互作用」
3.平野 侑(東京農業大学大学院地域環境科学研究科)「リン利用・獲得戦略は菌根菌タイプ間で異なるのか―ボルネオ熱帯・野外施肥実験林における検証」

連絡先:楠本 大(東京大学大学院農学生命科学研究科)kusumoto<at>uf.a.u-tokyo.ac.jp、石原 誠(森林総合研究所九州支所)makolin<at>affrc.go.jp、高橋由紀子(森林総合研究所)ytakah<at>ffpri.affrc.go.jp

7.林業経済学会 2024 年春季大会シンポジウム

林業経済学会 2024年春季大会運営委員会

大会⽇程:2024 年 3 月 11日(月)
会場:対面(東京農業大学世田谷キャンパス「横井講堂」)、オンライン併用
09:00 開場
09:30~12:10 シンポジウム(報告・コメント)
12:10~13:40 昼休憩
13:40~16:30 シンポジウム(総合討論)
16:30~17:30 定期総会
18:00~ 懇親会(東京農業大学世田谷キャンパス内を予定)
参加費:シンポジウム参加は無料、懇親会費は別途費用を徴収します。
※ 詳細は、林業経済学会の HP、メールマガジン等でお知らせします

テーマ:「林業従事者問題の新たな展開の可能性」

開催趣旨:

林業労働力の確保に関する国の基本方針が2022年9月に12年ぶりに改定された。1996年に制定された林業労働力の確保に関する法律(労確法)に基づき、基本方針は制定される。新たな基本方針では、緑の雇用による新規林業就業者増加が見られる一方で、依然として労働災害発生率が高く、また、定着率が伸び悩む現状の打開が目指されることに加え、女性、障がい者、外国人など多様な人材確保の視点も盛り込まれる。一方、世界的な潮流を見れば、ILOがディーセント・ワークに向けた林業へ向けた取り組みを活発化させている。本大会シンポジウムでは、「林業従事者問題の新たな展開の可能性」と題し、農業分野も視野に入れつつ、地域で生活をする様々な立場の林業従事者のこれまでと今後の展開の可能性について探りたい。ここで林業従事者は、賃労働にたずさわる林業労働者だけでなく、地域の森林に関わる仕事に従事する様々な立場の人々を含む。日本の森林セクターにおけるディーセント・ワーク実現への一里塚となることを期待したい。

報告者・コメンテイター・座長
・第 1 報告:興梠 克久氏(筑波大学)「林業従事者像の再構成」
・第 2 報告:田中 亘氏(森林総合研究所)「林業における多様な労働力確保の可能性と課題」
・第 3 報告:町田 怜子氏(東京農業大学)「熊本県阿蘇地域における草原ボランティアの28年間の歩み」
・コメンテイター: 奥山 洋一郎氏(鹿児島大学)
・座長:三木 敦朗氏(信州大学)

8.第6回森林水文・地球科学研究会

日時:2024年3月11日(月)9時~12時
テーマ: 私なら、こうやる!「デジタルバイオスフェア」

内容:

プロジェクト「デジタルバイオスフェア―地球環境を守るための統合生物圏科学―」では、温暖化などの地球環境激変を回避する対策を提示することを目的として、生物圏に関する理解を深化するため分子〜地球スケールでの基礎研究を推進し、その知見を統合した新しい生物圏モデル「デジタルバイオスフェア」を開発します。本研究集会では、水文学、生物地球科学の“スター選手”のお二人の立場から、「デジタルバイオスフェアを、私なら、こうやる!」を語っていただきます。

開催場所: 東京大学農学部1号館2階第8講義室
発表
・伊藤 昭彦氏(東京大学) はじめに:「デジタルバイオスフェア」とは何か?
・佐藤 永氏(JAMSTEC) 「植生動態モデルの立場から」
・芳村 圭氏(東京大学) 「水文学の立場から」

連絡先:熊谷朝臣(東京大学):tomoomikumagai(at)gmail.com
※ 人数把握のため、参加ご希望の方は、熊谷までメール下さいますようお願いいたします。
「デジタルバイオスフェァ」ホームページhttps://digital-biosphere.jp/

9.森林立地学会(現地研究会)

テーマ:東京湾臨海部における都市人工林と造成土
日程:2024年3月11日(月)9:00 ~ 16:00(予定)
場所:東京都江東区・港区
定員:45名程度
集合・解散:国際展示場駅・天王洲アイル駅(予定)
参加方法:申し込み方法・参加費等(3000円程度を想定)の詳細は1月末までに森林立地学会のホームページ(https://shinrin-ritchi.jp/ )とメーリングリストでお知らせします。
連絡先:山下尚之(森林総合研究所)・渡邉仁志(岐阜県森林研究所)Email: ritchi_excursion@ffpri.affrc.go.jp

内容:

東京湾臨海部では江戸時代から時代ごとの造成工事の残土処理や廃棄物処理のための埋め立てが行われてきました。今回は造成土をテーマとした現地研究会を、埋め立て時期の異なる森林公園の見学や土壌断面の観察を通して1日の予定で実施します。午前は「海の森公園」で植樹から十数年程度が経過した樹林地を見学し,午後は「東京港野鳥公園」で約40年生の樹林地の見学と土壌断面観察を行います。さらに、都心周辺の造成土に関する話題提供・研究紹介も行う予定です。海上に造成された都市人工林の生態系や土壌に触れる貴重な機会となります。なお,本見学会は事前申し込みが必要となりますのでご注意ください。申し込み方法等は1月末までに森林立地学会ホームページに掲載します。集合時間・場所・見学内容は変更する可能性があります