第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

日付 2026年3月18日
開始時刻 14:45
会場名 101
講演番号 W-3
発表題目 ナラ枯れによる林冠消失が他樹種の林冠拡大に及ぼす影響
Canopy expansion of tree species under canopy loss caused by Japanese oak wilt.
所属 東京農工大学
要旨本文 ナラ枯れのような樹木感染症による撹乱が森林生態系へ与える影響を包括的に理解することは、森林動態を把握するうえで重要である。ナラ枯れは、樹木の萎凋・枯死とともに林冠ギャップを形成する一方、ギャップを利用する樹木間の競争を通じて林冠の複雑性を変化させることが考えられる。本研究は、ナラ枯れが他樹種の林冠拡大に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。調査は、2020年以降にナラ枯れが発生した東京都八王子市に位置するコナラ優占林の調査プロット(100m×100m)において実施した。ナラ枯れ発生前の2005年とナラ枯れ発生後の2024年に調査プロット内において樹冠投影図を作成し、調査林分の林冠に対するナラ枯れの影響を評価した。調査の結果、ナラ枯れによる林冠の損失は林分全体に及び、林冠の樹種構成を大きく変化させていた。また、他個体とより競争していた樹木がナラ枯れで枯死した場合、その周辺の林冠はナラ枯れ後でも維持されていた。したがって、ナラ枯れは林冠の樹種構成を変化させ、ギャップを埋める樹木間の競争を通じて他樹種の林冠拡大に影響することが示された。
著者氏名 ○奥山雅隆1 ・ 深町篤子2 ・ 吉田智弘3
著者所属 1東京農工大学農学府自然環境保全学プログラム ・ 2東京都環境局自然環境部 ・ 3東京農工大学農学部 附属広域都市圏フィールドサイエンス教育研究センター
キーワード ナラ枯れ, 林冠, 撹乱
Key word Japanese oak wilt, canopy, disturbance