第137回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
| 日付 | 2026年3月18日 |
|---|---|
| 開始時刻 | 14:30 |
| 会場名 | 101 |
| 講演番号 | W-2 |
| 発表題目 | 温帯林における木本性つる植物の増加に対するクローン繁殖と撹乱の役割 Clonal reproduction and disturbance drive liana proliferation in temperate forests of Japan |
| 所属 | 森林総合研究所 |
| 要旨本文 | 大規模撹乱は木本性つる植物(以下、ツル植物)の個体数を急増させることが知られているが、その機構は十分に解明されていない。種子生産に依存せず局所的に急速な拡大を可能にするクローン繁殖は、その主要因である可能性がある。本研究では、日本の温帯林におけるツル植物群集の優占種を対象とした2事例を用いて、大規模撹乱下におけるクローン繁殖の役割を検証した。断片化した森林景観におけるフジ(マメ科)と、火山噴火による既存植生の消失後に更新した低木林および噴火被害のない極相的な老齢林におけるテイカカズラ(キョウチクトウ科)について、遺伝解析によりクローン構造を推定した。その結果、フジでは断片林での見かけの個体(ラメット)の94%がクローン由来であり、最大の遺伝的な個体(ジェネット)は9.5 haに及んだ。テイカカズラでは、噴火後に定着した少数の種子由来実生(10ジェネット)が急速にクローン拡大した(213ラメット)。一方、老齢林ではクローン多様性が高く、種子繁殖による寄与が大きいと考えられた。以上より、温帯林におけるツル植物の増加には、大規模撹乱後のクローン繁殖が重要な役割を果たすことが示唆された。 |
| 著者氏名 | ○森英樹1 ・ 上條隆志2 |
| 著者所属 | 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所樹木分子遺伝研究領域 ・ 2筑波大学生命環境系 |
| キーワード | 木本性つる植物, クローン成長, 大規模撹乱 |
| Key word | liana, clonal growth, large-scale disturbance |