第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T5. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]

日付 2026年3月17日
開始時刻 16:30
会場名 202B
講演番号 T5-7
発表題目 森林調査における枯死根判定の難しさを暴く
Mission impossible? Criteria for judging dead fine roots in forest field studies
所属 兵庫県立大学
要旨本文 森林生態系の炭素と養分循環における細根の役割を明らかにするには、野外での枯死根の定量が重要となる。しかし、採取した根が生根か枯死根かを判定するための方法や、細根の枯死を表す用語のばらつきは、枯死根の定量化において重大な誤差を引き起こす可能性がある。本研究の目的は、(1) 既発表論文を用いて枯死根の選別に使用される様々な基準を明らかにすること、(2) 細根の枯死の定義における問題点を整理し、枯死根と根リターの定義の境界を明確にすること、(3) 枯死根のデータを精度よく収集するために残された課題を抽出すること、である。過去50年間に発表された95本の論文を精査した結果、枯死根の選別には視覚と触覚に基づく判断が最も一般的に使用されていることがわかった。そして細根の脱落と枯死の状態を表す様々な用語がリスト化された。これらを踏まえて本研究では、枯死根の用語は根の枯死から分解までのプロセスに基づいて用いることが提案された。将来、細根の分解過程を実験的に解明し、野外研究で枯死根を判断する際の基準を整理することで、枯死根判定の客観性を高めることができると期待される。
著者氏名 ○大橋瑞江1 ・ 牧田直樹2 ・ 檀浦正子3 ・ 福澤加里部4 ・ 平野恭弘5
著者所属 1兵庫県立大学環境人間学部 ・ 2信州大学理学部 ・ 3京都大学大学院農学研究科 ・ 4北海道大学北方生物圏フィールド科学センター中川研究林 ・ 5名古屋大学大学院環境学研究科
キーワード 根系, 枯死根, 野外調査
Key word Root systems, Root mortality, Fieldwork