第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T4. 総合学・原論としての森林科学[Pursuing Forest Arts and Sciences as Comprehensive Studies]

日付 2026年3月17日
開始時刻 15:45
会場名 Leo Esaki メインホール
講演番号 T4-6
発表題目 昭和初期の施業計画資料からみた神社林の保全と森林施業-奈良県を事例に-
Conservation and Forestry Practices in Shrine Forests: Insights from Early Sh_wa Forest Management Plans in Nara
所属 竹中大工道具館
要旨本文 神社を取り囲む森林は、文化的・生態的・社会的諸機能を備え、神社の尊厳を形成すると同時に、都市に不可欠な環境基盤である。神社林がこれまでどのような管理の下に置かれてきたのかを明らかにすることは、将来に向けた適切な管理方針とその継承のあり方を考える上で重要である。神社林は明治初期の制度的転換を経て、境内林では風致保全を、境外林では林業経営を念頭においた施業が勧められたことが知られる。これら性格の異なる方針は、実際の管理においてどのように具現化されていたのであろうか。本研究では、昭和7年に内務省が実施した調査「神社境内外森林施業並保管林等ニ関スル調」に関する奈良県文書を用い、奈良県下の60神社の回答をもとに境内林および境外林における施業方針や管理の実態について報告する。一部の神社では、境内林・境外林の区分に加えて風致に関係する境外林を設定し、ゾーニングに基づく伐採や植林が行われていた。植林時は、境内林・境外林の双方においてスギ・ヒノキ・マツが選択されていた。現存する100年生前後の針葉樹は、当時の植林に由来する可能性が高く、本資料は、今後の管理方針を検討する上で有効な歴史的根拠の一つとなり得る。
著者氏名 ○舟橋知生
著者所属 竹中大工道具館
キーワード 神社林, 施業案, 風致施業, 森林資源利用
Key word shrine forests, forest management plan, forest landscape management, forest resource utilization