第137回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T4. 総合学・原論としての森林科学[Pursuing Forest Arts and Sciences as Comprehensive Studies]
| 日付 | 2026年3月17日 |
|---|---|
| 開始時刻 | 15:30 |
| 会場名 | Leo Esaki メインホール |
| 講演番号 | T4-5 |
| 発表題目 | 樹木葬の普及と日本人の自然信仰との関係:樹木が関わる習俗の歴史的変遷 The Spread of Tree Burials and Their Relationship to Japanese Nature Beliefs: Historical Changes in Tree-Related Customs |
| 所属 | 東京農工大学 |
| 要旨本文 | 樹木や花を墓標として植えたり、墓域を彩る形で植えたりする樹木葬は1999年に国内で初めて実施され、現在では一般墓に代わる葬送における主要な選択肢となった。これまで樹木葬研究においては社会学的な視点が中心になっているが、本報告では、宗教学および民俗学的な視点から、樹木葬購入者の一部が「自然に回帰したいから」という動機を挙げていることに注目した。文献を用いてこれまでの樹木と墓・先祖祭祀に関する習俗を概観し、樹木葬を最新の形態として位置づけ、各習俗と比較することによって現代における樹木葬普及の要因を再解釈した。各習俗と比較する際には、人々が樹木に期待する機能としての空間的機能(境界、標識)、媒介的機能(依代、紐帯)、時間的機能(循環)の変容・消失に注目した。 結果、過去の習俗における、自然に対する畏怖から樹木空間を聖域化する「境界」や、樹木に死者や神の霊が宿るとする「依代」、樹木・山岳がかかわる祭祀を通じて共同体を維持するという「紐帯」の機能が薄れた一方で、樹木や花への生まれ変わりという生命における「循環」の機能や、単なる埋葬場所としての「標識」の機能が意識されていることが明らかになった。 |
| 著者氏名 | ○小室駿1 ・ 竹本太郎2 |
| 著者所属 | 1東京農工大学農学部 ・ 2東京農工大学大学院農学研究院 |
| キーワード | 樹木葬, 山岳信仰, 宗教, 民俗学 |
| Key word | tree burial, mountain worship, religion, folklore |