第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T3. 森林の放射能研究[Radioactivity in contaminated forests]

日付 2026年3月17日
開始時刻 11:00
会場名 202B
講演番号 T3-7
発表題目 福島県の森林における野外菌床栽培キノコへの137Csの移行と蓄積
Transfer and accumulation of 137Cs in mushrooms cultivated outdoors using fungal bed systems in Fukushima forests
所属 国立環境研究所
要旨本文 福島県では2011年の原発事故以降、森林内での菌床栽培によるキノコ生産は自粛されている。本研究は、これらキノコの生産再開を目指し、野外菌床栽培したキノコへの137Csの移行および蓄積特性を明らかにすることを目的とした。2024年、福島県内で空間線量率が1 _Sv/h未満の14地点の落葉広葉樹林において、ハタケシメジとムラサキシメジの野外菌床栽培を行った。収穫したキノコの137Cs濃度から求めた放射性Cs濃度(90%水分量換算)は、ハタケシメジが0.4~12 Bq/kg、ムラサキジメジが0.2~43 Bq/kgであった。いずれも一般食品の基準値である100 Bq/kgを下回っており、空間線量率が1 _Sv/h未満の落葉広葉樹林では、これらキノコを生産再開できる可能性が示された。一方で、それぞれのキノコの137Cs濃度は、栽培地における土壌の137Cs汚染度と正の相関を示した。さらに、Cs同位体を用いた二起源混合モデルにより、キノコ中137Csは大部分が菌床由来ではなく土壌由来であることが分かった。したがって、土壌中放射性Csの汚染度や移動性の高い地点では、これらキノコの放射性Cs濃度が高くなることに注意が必要である。
著者氏名 ○渡邊未来1 ・ 境優1 ・ 越川昌美1 ・ 古川成治2 ・ 玉置雅紀1 ・ 小松雅史3 ・ 辻岳史1 ・ 高木麻衣1 ・ 操上広志4 ・ 佐々木祥人4 ・ 林誠二1,4
著者所属 1国立環境研究所 ・ 2きのこ振興センター ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ・ 4福島国際研究教育機構
キーワード 放射性セシウム, 菌床栽培, 起源推定
Key word radiocesium, fungal bed-cultivation, source analysis