第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T3. 森林の放射能研究[Radioactivity in contaminated forests]

日付 2026年3月17日
開始時刻 9:45
会場名 202B
講演番号 T3-3
発表題目 樹皮中の137Cs濃度の長期変動:外樹皮の汚染はどこまで低減しうるか?
Long-term variations in 137Cs concentrations in bark of trees contaminated by the Fukushima nuclear accident
所属 森林総合研究所
要旨本文  樹皮は、主に死細胞から成る外樹皮と生活細胞から成る内樹皮に分けられる。福島原発事故で放射性セシウム(137Cs)に直接汚染された個体では、外樹皮の137Cs濃度は当初内樹皮の10倍以上であったが、洗脱や脱落等により年々低下し、放射性壊変による低下分を除いても2020年時点で低下が続いていた。本研究では、外樹皮および樹皮全体の137Cs濃度が今後さらにどの程度低下しうるのかを明らかにするため、スギ・ヒノキ・アカマツ・コナラを対象とし、2025年までの137Cs濃度の経年変動を解析するとともに、自然起源で定常状態にある安定セシウム(133Cs)の外樹皮/内樹皮の濃度比との比較を行った。 放射性壊変分を除いた外樹皮および樹皮全体の137Cs濃度は引き続き低下傾向を示した。一方、内樹皮の137Cs濃度は2019年以降は有意な変動を示さなかった。133Csとの比較から、外樹皮および樹皮全体の137Cs濃度はそれぞれ今後さらに2025年の約1/15~1/3、1/6~1/2まで低下しうることが明らかとなった。その低下に要する時間は、早い林分で10~15年程度、遅い林分で25年以上と推定された。
著者氏名 ○大橋伸太1 ・ 黒田克史1 ・ 香川聡1 ・ 山下香菜1 ・ 杉山真樹1 ・ 平野優1 ・ 山岸松平1 ・ 安部久2
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所木材加工・特性研究領域 ・ 2国際農林水産業研究センター
キーワード 福島原発事故, 放射性セシウム, 安定セシウム
Key word Fukushima nuclear accident, Radioactive cesium, Stable cesium