第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

S9. 林野火災に対して森林科学は何が貢献できるのか?―大船渡市林野火災を契機に考える―[What can the forestry sciences contribute to wildfires: discuss following the wildfires in Ofunato City in 2025]

日付 2026年3月17日
開始時刻 9:00
会場名 405
講演番号 S9-5
発表題目 林野火災が土砂流出と植生に及ぼす影響
Effects of wildfire on vegetation and sediment discharge
所属 岩手大学
要旨本文 林野火災跡地では土砂災害の発生リスクが高まるとされているが、日本では山林火災に起因して大規模な土砂災害が発生した事例は少なく、想定される土砂流出の規模に関しても知見が限られている。そこで本研究では令和7年に大船渡市で発生した林野火災跡地において、林野火災が山地からの土砂流出に及ぼす影響について調査を進めている。現地調査からは、焼損によって土壌表層の浸透能が低下(もしくは撥水性が増加)しており、ホートン型地表流が発生しやすい状況にあることが分かった。また、地表流によって3~4 ヶ月の間に最大で深さ約 8 cmまで表面侵食が進んでいる場所もみられた。豪雨時の洪水や土石流、崩壊などの土砂災害を防ぐには、土砂流出を抑止しつつ、早急に森林を復旧させる必要があると考えられる。このほか、岩手大学の森林科学分野では、焼損木の短期的・長期的な衰退傾向や、焼損後のスギ人工林における天然更新等についても調査を進めており、今回の発表ではこれらの調査結果についても併せて紹介する。
著者氏名 ○松本一穂 ・ 松木佐和子 ・ 真坂一彦
著者所属 岩手大学農学部
キーワード 林野火災, 浸透能, 侵食, 植生動態
Key word wildfire, infiltration capacity, erosion, vegetation dynamics