第137回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
S9. 林野火災に対して森林科学は何が貢献できるのか?―大船渡市林野火災を契機に考える―[What can the forestry sciences contribute to wildfires: discuss following the wildfires in Ofunato City in 2025]
| 日付 | 2026年3月17日 |
|---|---|
| 開始時刻 | 9:00 |
| 会場名 | 405 |
| 講演番号 | S9-4 |
| 発表題目 | 大規模林野火災による林木被害の形態と火災後の植生回復 Damage patterns of forest trees caused by large-scale forest fires and post-fire vegetation recovery |
| 所属 | 森林総合研究所東北支所 |
| 要旨本文 | 2025年2月に大船渡市で発生した林野火災は3,370haの森林に被害を与えた。そのうち約半分はスギ人工林で、ほとんどが地表火による被害だった。火災によるスギ立木の被害状況と林床植生の回復状況を調べるため、7月から10月にかけてスギ人工林に200・の調査区を28か所設置し、立木の胸高直径、樹高、幹の焦げ高さ、樹冠の状態(色、焼失程度)を調べた。また、調査区の中心に4・のコドラートを1か所設け、植生調査を行うとともにリター被覆率を調べた。幹の焦げ高が4mを越えると、樹冠が茶色に変色する個体が多くなり、15mを越えるとすべての個体の樹冠が焼失していた。林床には埋土種子由来と考えられるタケニグサ、ツユクサ、タラノキ、ハギ等の実生が発生していた。樹冠が焼失した林分は一部を除き植生が回復しており、樹冠が茶色に変色した林分ではリターが落下してリター被覆率が高かった。樹冠が緑色のままの林分が面積としては大きいが、そこでは植被率もリター被覆率も低く、特に急傾斜では表土流亡のリスクが高い。また、植生は回復しているものの高木性樹種が少ないことは懸念材料である。今後もモニタリングを続け、火災が森林に与える影響を評価したい。 |
| 著者氏名 | ○酒井敦 ・ 澤田佳美 ・ 野口麻穂子 ・ 齋藤智之 ・ 松浦俊也 |
| 著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所 |
| キーワード | スギ, 林床植生, 樹冠 |
| Key word | Cryptomeria japonica, forest vegetation, tree crown |