第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

S8. 地域の森林を活かしたこれからの暮らし ―飛騨市における広葉樹のまちづくりを事例に考える―[Exploring Pathways for Living in Harmony with Local Forests: An Interdisciplinary Perspective from Hida’s Broadleaf Forest Strategy]

日付 2026年3月17日
開始時刻 9:00
会場名 101
講演番号 S8-5
発表題目 飛騨地域における朴葉利用の変容―森林資源は利用されているか
Assessing Forest Resource Utilization in the Transformation of Magnolia Leaf Use in Hida Region
所属 京都大学
要旨本文 飛騨地方ではホオノキ(Magnolia obovata)の葉(朴葉)が朴葉寿司や朴葉味噌など地域固有の食文化として古くから親しまれてきた。しかし近年、地元での朴葉採取が減少し、流通品の一部を中国産が補うようになっている。本報告では、参与観察・聞き取り調査・消費者アンケートに加え、ドローンとAIを用いたホオノキの資源量調査を組み合わせ、朴葉利用の現状と課題を明らかにした。調査の結果、飛騨市内にはホオノキ資源が広く分布している一方で、住民が「採取できない」という課題を認識していることが示された。資源の存在と利用可能性の間に構造的な乖離が生じている。飛騨市の「広葉樹のまちづくり」は製材・木工が現時点では中心であるが、朴葉のような非木材林産物は地域住民が日常の中で森林と直接関わることのできる身近な接点である。こうした文化は、産業としての林業とは異なる形で人と森をつなぐ可能性を持つ。本報告では、朴葉利用における現状の課題とその背景を示したうえで、非木材林産物を起点とした地域づくりの可能性について検討し、他地域や他林産物への応用可能性を含めた示唆を提示する。
著者氏名 ○中津川柊太郎
著者所属 京都大学大学院農学研究科
キーワード 朴葉, 広葉樹林, ドローン調査, 資源管理, 文化的利用
Key word Magnolia leaf, Broadleaf forest, Drone survey, Resource management, Cultural use