第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

S13. 変動環境下における大気‐森林間の物質交換と樹木の生理生態[Atmosphere-forest material exchange and tree physiological ecology under changing environment]

日付 2026年3月17日
開始時刻 14:15
会場名 101
講演番号 S13-3
発表題目 日本の都市環境で樹木光合成にオゾン影響が検出されにくいのは何故か
Why is the impact of ozone on tree photosynthesis not evident in urban areas of Japan?
所属 九州大学
要旨本文 エンジン自動車から放出される窒素酸化物NOxから光化学反応して_成されるオゾンO3の植物影響については広く研究が_われているが、_動_道の近くでは、一酸化窒素NOが供給され二酸化窒素NO2を生成する過程で、O3濃度は_較的低く抑えられる。植物に対するNO2影響については、2000年頃に広島大学の森川弘道らが、多くの植物が活発な葉面吸収・窒素蓄積を行うことを確認し、その活用を検討していたが、吸収された窒素は光合成関連タンパク質としては利用されずに葉内にプールされ、主に成長刺激信号として機能していることが明らかになった。そのため、40ppb程度のNO2濃度環境下では、植物の成長速度や葉内窒素濃度が高まっているにもかかわらず、光合成速度には変化がみられないという現象が生じている可能性がある。一方で、道路周辺でNOx濃度の高い環境下では気孔開度の減少が生じやすいため、樹種によっては最大光合成速度が低下する。これらの影響は、オゾン影響とは独立に作用していると考えられ、排気ガス強度によってNOx濃度とO3濃度に対する植物応答が異なっているように見えている可能性が高い。
著者氏名 ○久米篤1 ・ 半場祐子2
著者所属 1九州大学大学院農学研究院 ・ 2京都工芸繊維大学
キーワード オゾン, 大気汚染, 海陸風, 光化学反応, 反応性窒素
Key word Ozone, air pollution, sea breeze, photochemical reaction, reactive nitrogen