第137回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
S12. 不定根形成メカニズムの理解と樹木根系構造に基づく斜面安定性の検討 ~樹木根系の育種基盤構築に向けて~[Understanding the mechanism of adventitious root formation and examining slope stability based on tree root structure: Toward Laying the Foundation for Innovative Breeding of Tree Root Systems]
| 日付 | 2026年3月17日 |
|---|---|
| 開始時刻 | 9:00 |
| 会場名 | 304 |
| 講演番号 | S12-2 |
| 発表題目 | 土砂災害防止機能発揮に向けたスギ挿し木品種における根系構造の理解 Understanding root system architecture in Sugi cutting clones to improve slope stability in forested areas |
| 所属 | 九州大学大学院 |
| 要旨本文 | 主要林業樹種であるスギ(Cryptomeria japonica)の挿し木増殖は、樹高や材質に関する親の遺伝特性を受け継ぐため、木材生産機能を安定的に発揮する上で有用である。一方、山地災害が頻発する日本においては土砂災害防止機能も具備していることが望ましい。健全に発達した樹木根は土中でせん断抵抗力を発揮することにより斜面安定率を向上させるが、不定根からなるスギ挿し木の根系は貧弱であるとの批判を度々受けている。しかし、林地に生育するスギ挿し木の根の形態特性については現状ほとんど把握されていない。筆者らはまず、山地斜面に生育する10年生のスギ挿し木3品種の地下部を掘り取り、根系構造の定量評価を試みた。その結果、根系構造には品種間差が認められ、水平根主体の品種だけでなく、鉛直根主体の品種も存在することが明らかになった。そこで、各品種の根系の土砂崩壊防止機能を評価するため、3Dプリンタで各品種の模擬根系を造形し、室内に設営された人工斜面に模擬根系を埋めることで崩壊過程を実験的に再現する試みを開始した。以上、木材生産機能と土砂災害防止機能の両立を目指す一連の研究の現状について報告する。 |
| 著者氏名 | ○吉村知也1 ・ 水野秀明2 ・ 渡辺敦史2 |
| 著者所属 | 1九州大学大学院生物資源環境科学府 ・ 2九州大学大学院農学研究院 |
| キーワード | スギ, 挿し木, 根系構造, 品種, 斜面安定 |
| Key word | Sugi, cutting, root system architecture, clone, slope stability |