第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

S1. 総合学としての林学史[History of Forestry as Forest Arts and Sciences]

日付 2026年3月17日
開始時刻 9:00
会場名 Leo Esaki メインホール
講演番号 S1-3
発表題目 “林学”以前 ― 近代学問の博学連環
Before “Forestry": The Polymathic Continuum of Modern Knowledge
所属 九州大学総合研究博物館
要旨本文 日本の近代化は、幕末~明治における西洋の学知・技術・制度の集中的な導入によるものとされる。だがその急激な転換は、それ以前に培われていた既存の制度や人材などが再編可能な形で存在していたから可能であったといわれている。とはいえ我々は、その時代の知の有り方や、「以前/以後」をまたいで存在していた人々の息遣いや実在感を、まだ十分に捉えきれていない。近年の古典籍を含む書籍やアーカイブの収集・デジタル化とその公開は、そのような人々の輪郭を明らかにしていく上で大いに有益である。用語を用いた検索による資料へのアクセス可能性は高まる一方、例えば「博物学」のような近代に生み出された翻訳「語」が、ディシプリン思考に囚われた我々を混乱させうる。本報告では、19~20世紀の社会の激変期に活躍した幾人かの人々―現代の我々が本草学者・蘭学者あるいは博物学者と呼んでいる伊藤圭介や田中芳男、また、台湾総督府林業試験所をとおして活躍した田代安定・早田文蔵・金平亮三・山田金治など―に着目し、時代性と通才性(polymathy)という視点から、当時の近代“林学”の中心ないしは周縁にいた人々の知のあり方を考察したい。
著者氏名 ○三島美佐子
著者所属 九州大学九州大学総合研究博物館
キーワード 本草学, 自然史, 分類学, 植物学者, 樹木学者
Key word honzogaku, natural history, taxonomy, botanist, dendrologist