第137回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
植物生態部門[Forest Ecology]
| 日付 | 2026年3月17日 |
|---|---|
| 開始時刻 | ポスター発表 |
| 会場名 | 多目的ホール |
| 講演番号 | PW-1 |
| 発表題目 | 亜高山に同所的に生育するツツジ科3種の繁殖特性の比較 Comparison of reproductive characteristics among three sympatric Ericaceae species in subalpine habitats |
| 所属 | 名古屋大学 |
| 要旨本文 | 亜高山帯では寒冷な環境と生育期間の短さが繁殖成功の制約要因となるため、繁殖特性の種間差は近縁種の共存機構に関わる可能性がある。そこで本研究では、御嶽山中標高域に同所的に生育するヒメウスノキ、オオバスノキ、コヨウラクツツジを対象に、2025年5月~9月に開花フェノロジー、訪花昆虫、結果率、繁殖器官の形質、および生育環境を調査・比較した。各種の開花ピークはずれており、送粉者の競合を避けていた可能性が考えられる。また、ヒメウスノキの小さい花冠開口部径は、訪花昆虫の種構成や訪花頻度の差異に影響していたと思われる。さらに、コヨウラクツツジは長期間開花しており、気象条件や送粉者の出現とのミスマッチに対してリスクを分散していた可能性がある。一方、スノキ属2種で観察された短い開花期間は、ディスプレイサイズを大きくすることで訪花者を効率的に誘引する戦略なのかもしれない。くわえて、スノキ属2種の結果率はコヨウラクツツジよりも低く、個体維持への資源配分がより多いとも考えられる。以上より、ツツジ科3種は開花フェノロジー、送粉者との相互作用、資源配分の違いを通じてニッチを分化させ、共存を実現している可能性が示唆された。 |
| 著者氏名 | ○佐怒賀陸1 ・ 竹内志奈2 ・ 渡邊和人2 ・ 中川弥智子2 |
| 著者所属 | 1名古屋大学農学部 ・ 2名古屋大学大学院生命農学研究科 |
| キーワード | 開花フェノロジー, 結果率, 資源制限 |
| Key word | flowering phenology, fruit set, resource limitation |