第137回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
T7. ネットゼロ社会における森林の役割(第二回)[The Role of Forests in a Net Zero Society in Japan(II)]
| 日付 | 2026年3月17日 |
|---|---|
| 開始時刻 | ポスター発表 |
| 会場名 | 多目的ホール |
| 講演番号 | PT7-1 |
| 発表題目 | ホントの日本の森林の二酸化炭素吸収能力 Actual forest carbon sequestration over Japan |
| 所属 | 東京大学 |
| 要旨本文 | 森林による炭素吸収量の正確な推計は、木材生産やCO2排出削減戦略の策定において極めて重要だ。日本の森林資源統計(NFI)は全国の蓄積量を提供しているが、なかでも「森林生態系基礎調査」として個々の樹木を直接測定した実測ベースの統計(m-NFI)は、最も正確で堅牢なデータである。本研究では、第3期(2009_2013年)と第4期(2014_2018年)のm-NFIの差分から、炭素吸収量を算出した。その結果、年間の純炭素吸収量は森林計画対象森林で34.6 TgC、森林全体で46.2 TgCと推定された。これは、国や自治体が従来用いてきた収穫表に基づく予測値(p-NFI)の約2倍に相当する。特に主要な造林樹種であるスギは、単位面積あたりの吸収量が最も高く、単一種でありながら日本全体の年間吸収量の約40%を占めている。機械学習を用いた分析では、日本の森林生産性を決定する主な要因は樹種であり、次いで成長量に直結する「幹の材積(蓄積量)」であることが判明した。一方で、林齢や気象条件の影響は限定的であった。今後の林業計画やカーボンニュートラルの達成に向け、この高い森林生産性を適切に評価することが強く求められる。 |
| 著者氏名 | ○熊谷朝臣 |
| 著者所属 | 東京大学大学院農学生命科学研究科 |
| キーワード | 炭素貯留, 森林生産力, 純生態系生産, 毎木調査, 森林施業 |
| Key word | Carbon stock, Forest productivity, Net ecosystem productivity, Tree census, Forestry practice |