第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T5. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]

日付 2026年3月17日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PT5-9
発表題目 ササ被覆率の違いが表層の細根径分布と飽和透水係数に及ぼす影響
Effects of Sasa coverage on surface fine-root size distribution and saturated hydraulic conductivity
所属 北海道立総合研究機構
要旨本文 ササが被覆する林床では透水性が高いことが知られている。しかし、ササの被覆は透水性に直接作用するのではなく、リターや土壌特性などの複数要因を介して間接的に作用する。したがって、ササの透水性への影響をより正確に捉えるためには、どのような因果関係を通じて透水性に影響するのかを評価する必要がある。本研究では、北海道安平町および厚真町においてササ被覆率が異なる29林分を対象に、各林分5地点で採取した計145の土壌コアサンプルを用いて土壌分析および統計解析を行った。その結果、ササ被覆率の増加に伴い飽和透水係数(Ks)は有意に増大した。さらに構造方程式モデリング解析により、ササ被覆率の増加に伴って径0.5 mm未満の細根量が増加し、それに伴い土壌空隙率が高まり、最終的にKsが増大するという一連の因果関係が有意に示された。一方、土壌空隙率はリター厚によって規定される有機物量とより強く関連していたが、これらの要因とササ被覆率との間に有意な関係は認められなかった。以上より、本研究は、複雑な因果関係が想定されるササと透水性の関係において、ササが細根量および土壌空隙率を介して透水性を高める因果経路を示した。
著者氏名 ○荒田洋平1 ・ 長坂晶子1 ・ 長坂有2 ・ 速水将人1 ・ 川合英之3 ・ 石山信雄4
著者所属 1北海道立総合研究機構森林研究本部林業試験場 ・ 2道総研フェロー ・ 3三菱マテリアル株式会社サステナビリティ推進部環境保全センター ・ 4北海道大学大学院農学研究院
キーワード ササ, 細根径, 飽和透水係数, 施業履歴, 林相
Key word Sasa, Fine-root size, Saturated hydraulic conductivity, Management history, Forest type