第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T5. 樹木根の成長と機能[Development and function of tree roots]

日付 2026年3月17日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PT5-8
発表題目 亜高山帯林における細根と菌根菌糸の土壌呼吸への寄与と温度感受性
Contribution of fine-roots and mycorrhizal-hyphae to soil respiration, and temperature sensitivity in subalpine forests
所属 信州大学
要旨本文  本研究は亜高山帯林の異なる標高において、細根(直径<2mm)と菌根菌糸の土地面積当たりの呼吸速度の季節変化を調査し、標高と温度への応答性、および優占種間の差異の解明を目的とした。2025年の5-11月に長野県に位置する乗鞍岳の亜高山帯の下限である標高1600mと、2000m、上限の2500mで調査を行った。標高上昇に伴い気温と地温は低下し、成長期は短く、土壌は貧栄養となる。常緑針葉樹のシラビソ(1600m)とオオシラビソ(2000、2500m)、落葉広葉樹のダケカンバ(1600-2500m)の群生地において、孔径の異なるメッシュを用いて、根や菌糸を遮断した区画を作成し土壌呼吸を測定した。メッシュ処理間の差異から土壌呼吸の各要素の寄与を推定した。細根と菌糸の呼吸は地温と共に季節変化した。針葉樹の細根呼吸は初夏と秋に高く、落葉樹では夏中旬に高かった。菌糸呼吸は細根呼吸と同様の季節変化を示した。標高上昇に伴い、常緑樹の細根呼吸の温度感受性(Q10)は変化しなかったが、落葉樹のそれは高くなった。菌糸呼吸のQ10は樹種に関わらず2500mで最も高かった。本発表では細根と菌根菌の土壌環境への応答や温度感受性の違いについて議論する。
著者氏名 ○橋本裕生1 ・ 増本泰河1 ・ 高橋耕一1,2 ・ 牧田直樹1,2
著者所属 1信州大学大学院総合医理工学研究科 ・ 2信州大学山岳科学研究所
キーワード 独立栄養呼吸, 従属栄養呼吸, 外生菌根菌, 標高応答性, Q10
Key word Autotrophic respiration, Heterotrophic respiration, Ectomycorrhiza, Elevational response, Q10