第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

微生物部門[Forest Microbes]

日付 2026年3月17日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PM-2
発表題目 海岸クロマツ林から分離された Cenococcum geophilum 菌株間での耐塩性比較
Comparison of salt tolerance among Cenococcum geophilum strains isolated from coastal Pinus thunbergii forests
所属 東京農業大学大学院
要旨本文 日本の海岸地域では、防災を目的としてクロマツ林が広く造成されている。マツ属 (Pinus) の根には外生菌根菌 (EMF) が共生し、養水分交換に加えて宿主植物の耐塩性を高めることが報告されている。しかし、海水相当の高塩濃度条件下でEMFの耐塩性を検証した研究は少ない。そこで本研究では、高塩濃度条件下でも生育可能なEMFの探索・同定を目的とし、NaCl濃度の上昇に対する菌糸成長を菌株間で比較した。仙台および湘南のクロマツ林の根元から採取した土壌に無菌クロマツ実生を移植後、形成された菌根から Cenococcum geophilum (Cg) を含む42菌株を単離した。NaCl濃度を5段階 (0, 62.5, 125, 250, 500 mM) に調整したMMN培地上で菌糸成長を測定した結果、仙台由来Cg菌株の一部は海水相当の500 mM NaCl条件下でも生育可能であった。仙台および湘南由来のCg菌株間でrDNA ITS領域の塩基配列に差異は認められなかったが、クラスター分析により菌糸成長パターンは3つに分類された。以上より、Cgの耐塩性には明確な種内変異が存在することが示され、クロマツ林造成においては菌株レベルでの接種源管理が重要であると考えられる。
著者氏名 ○村上陸 ・ 山本紘輔 ・ 齋藤宏昌 ・ 小泉敬彦
著者所属 東京農業大学大学院生命科学研究科
キーワード 外生菌根菌, クロマツ, Cenococcum geophilum, 塩ストレス
Key word Ectomycorrhizal fungi, Pinus thunbergii, Cenococcum geophilum, Salt stress