第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

微生物部門[Forest Microbes]

日付 2026年3月17日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PM-10
発表題目 北米西岸のシトカトウヒ倒木において環境要因が菌類の分解機能に与える影響
Environmental Effects on Fungal Decomposition of Picea sitchensis Logs in North America
所属 東北大学
要旨本文  倒木は、森林生態系において樹木実生の定着基質として重要である。木材腐朽菌による倒木の腐朽は、主に褐色腐朽と白色腐朽という腐朽型に分けられ、腐朽型の違いは倒木上の実生定着に影響を与える。腐朽型は気温や降水量・倒木の直径などの環境要因によって左右される。腐朽型に影響を受ける倒木更新と環境変化との関係を理解することで、地球温暖化や異常気象などが森林生態系にもたらす影響を予測できると考えられる。しかし、環境要因が倒木の腐朽型を通して倒木上の実生に与える影響について分かっている樹種は少ない。 本研究では北米西岸に広く分布するシトカトウヒ倒木を対象とし、環境要因が倒木の腐朽型を介して実生の定着に与える直接的・間接的影響を調べることを目的とした。2か国7か所の森林において、倒木から削り取った木粉の腐朽型を調べた結果、季節による気温変化を表す指標である「気温の季節性」が小さい低緯度の地域ほど褐色腐朽が多くなった。さらに、褐色腐朽とシトカトウヒ実生密度の間に負の相関がみられた。以上から、気温の季節性が小さい低緯度の地域ほど褐色腐朽が優占し、シトカトウヒ実生の倒木更新が阻害されている可能性が示唆された。
著者氏名 ○久保田結理1 ・ 深澤遊1 ・ Kymberly Draeger2 ・ Robin Mulvey2 ・ Sayde Ridling2
著者所属 1東北大学農学部 ・ 2アメリカ合衆国農務省森林局
キーワード 褐色腐朽, 倒木, 気候
Key word brown rot, fallen log, climate