第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]

日付 2026年3月17日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PL-6
発表題目 植生保護柵内にタネまく動物群集: 生態系機能の向上に寄与する要因の解明
Seed-dispersing animal communities into deer exclosures: Uncovering the drivers of ecosystem functions
所属 東京農工大学
要旨本文 近年、日本各地でニホンジカの個体数が増加し、採食圧によって森林植生が劣化している。対策として植生保護柵が普及する一方、動物群集およびそれが担う生態系機能への影響は十分に解明されていない。さらに、移動性の高い動物群集の保全を考える上では、対象とする単一の柵だけでなく周囲に存在する他の柵や環境要因の影響も重要と考えられるが、この視点を取り入れた研究は限られている。そこで本研究では、鳥類と哺乳類に着目し、それらが果たす種子散布を生態系機能として評価した。鳥類は音声レコーダー、哺乳類はカメラトラップにより調査し、種子散布はシードトラップとライントランセクトによってフンを採集することで評価した。調査の結果、鳥類26種・哺乳類7種を記録し、散布種子を計16種・18,431個採集した。解析の結果、柵内では鳥類の記録数が多い傾向があった一方、哺乳類は差が見られなかった。さらに、種子散布機能には周囲の柵配置が影響を及ぼし、その応答は鳥類と哺乳類で異なった。本研究によって、植生保護柵は移動性の高い動物群集の保全にもつながる可能性があり、その効果を高めるためには景観スケールの考慮が重要であることが示唆された。
著者氏名 ○安田和真1 ・ 谷脇徹2 ・ 小池伸介1
著者所属 1東京農工大学大学院農学府 ・ 2神奈川県自然環境保全センター
キーワード 種子散布, 植生保護柵, ニホンジカ
Key word seed dispersal, deer exclosure, sika deer