第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]

開始時刻 ポスター発表
講演番号 PL-35
発表題目 長野県望月高原牧場周辺でのシカ往来が土壌侵食や浸透能変化に及ぼす影響
Effects of deer traffic around Mochizuki ranch on soil erosion and changes in infiltration capacity
所属 国立研究開発法人防災科学技術研究所
要旨本文 長野県内の山地ではニホンジカ(以下、シカ)の生息域が拡大しつつあり、下層植生が衰退した地域では、地表が露出し降雨時の土壌侵食が問題視される。それに加え、林縁部での道路を跨いだシカの往来が顕著であると、法面の土砂が剥落し道路の側溝機能が阻害され、溢水による路面損傷や崩落につながる恐れがある。本研究は、長野県佐久市望月高原牧場周辺の林縁部を対象とし、シカの往来が物理的な侵食実態や森林土壌の浸透能変化に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。土壌侵食調査は、露出根を指標とした露出高や方位などを複数地点で計測した。浸透能調査はハンディ式浸透能計を使用し、シカの影響のない土壌とシカの移動経路上のかく乱土壌で計測した。結果としては、林縁部にシカが駆け上がった際に生じた直交方向の侵食跡が顕著に見られ、その斜面下部の道路側溝が土砂で閉塞された箇所が多かった。次に異なる土壌ごとに不飽和透水係数Kを比較すると、シカの移動経路上のかく乱土壌は自然土壌の約1/2であり、シカの蹄痕が明瞭な土壌で自然土壌の約1/10まで低下しており、シカの往来が土壌浸透能を大きく変化させる実態が明らかになった。
著者氏名 ○秋田寛己1 ・ 遊佐暁1 ・ 横山仁1 ・ 川崎正貴1 ・ 上田啓瑚1 ・ 臼田裕一郎1 ・ 池田雅子2
著者所属 1防災科学技術研究所 ・ 2佐久市地域政策コーディネーター
キーワード 採食圧, 踏圧, 土壌侵食, 露出根, 不飽和透水係数
Key word feeding pressure, foot pressure, soil erosion, exposed roots, hydraulic conductivity