第137回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]
| 日付 | 2026年3月18日 |
|---|---|
| 開始時刻 | ポスター発表 |
| 会場名 | 多目的ホール |
| 講演番号 | PL-16 |
| 発表題目 | ニホンジカの採食圧が亜高山帯針葉樹林の更新動態に及ぼす長期的な影響 Long-term effects of sika deer herbivory on the regeneration dynamics of subalpine coniferous forests |
| 所属 | 山梨県森林総合研究所 |
| 要旨本文 | ニホンジカの分布拡大に伴い、高標高域の樹木個体群への影響が懸念されている。本研究では、ニホンジカが亜高山帯針葉樹林の更新動態に及ぼす長期的な影響を明らかにすることを目的とし、北沢峠の標高2,000 mおよび2,500 mの各3地点に2010年より設置された防鹿柵の内外において、15年間の成木・稚樹の動態を比較した。成木(胸高直径3 cm以上)では、高標高の2地点と低標高の1地点で柵外よりも柵内の個体数が増加していた。15年間で個体数が最も増加した地点を比較すると、柵外では5個体が新規加入することで個体数が29個体から32個体に増加したのに対し、柵内では16個体の新規加入により25個体から36個体へ増加した。一方、稚樹(樹高30 cm以上)では、特に低標高地点において柵外で枯死率の高い箇所がみられた。柵内での枯死率は2010_2015年の5.0 %/年(4個体)が最大であったのに対し、柵外では2015_2025年の9.2 %/年(15個体)が最大となり、そのうち12個体(80 %)に剥皮の被害を受けた履歴があった。このことから、ニホンジカは剥皮によって稚樹の枯死率を高め、成木への加入を抑制し、亜高山帯針葉樹林の更新動態に長期的な影響を与えている可能性が示唆された。 |
| 著者氏名 | ○本間千夏1 ・ 飯島勇人2 ・ 林耕太1 ・ 長池卓男1 |
| 著者所属 | 1山梨県森林総合研究所 ・ 2森林総合研究所 |
| キーワード | 森林動態, 防鹿柵, 剥皮, 新規加入, 死亡率 |
| Key word | forest dynamics, deer fence, debarking, recruitment, mortality |