第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2026年3月17日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PJ-5
発表題目 斜面崩壊発生に対する森林状態と降雨浸透過程の影響評価
Evaluation of the impacts of forest conditions and rainfall infiltration processes on slope failure occurrence
所属 名古屋大学大学院
要旨本文 降雨条件が斜面崩壊の発生および規模に及ぼす影響を整理し、降雨浸透解析から崩壊発生プロセスを解釈することで、森林状態の崩壊発生への寄与を明らかにすることを目的とした。平成29年7月九州北部豪雨で3119箇所の崩壊が発生した筑後川水系寺内ダム流域50.3 km2(崩壊面積率:1.4%)を対象に、航空機LiDAR・森林簿・現地調査に基づく要因分析と浸透解析を実施した。要因分析の結果、12時間積算降水量≧542 mm(以下、高降水条件下)の崩壊面積率は4.0%、大規模崩壊割合(崩壊面積≧103m2)は4.1%、<542 mmではそれぞれ0.7%と2.2%であった。1次元浸透解析から、累積雨量600 mmで尾根部を含む斜面全体の飽和に至ったことが示された。降水量に依らず立木密度、樹高が崩壊発生確率に対して高い寄与を示し、特に高降水条件下では,立木密度<1000 本/haで発生確率が顕著に増加した。以上より、高降水条件下では斜面全体の飽和が進行して不安定域が拡大し、大規模崩壊の増加につながると考えられる。さらに、同条件下で立木密度が崩壊発生・非発生の分岐要因となったことから、立木密度に関連する根系の斜面補強効果の違いが崩壊発生に関与している可能性が示唆された。
著者氏名 ○赤羽澄香1 ・ 五味高志1 ・ 猪越翔大1 ・ 早志胡春2 ・ 中島啓太1 ・ 小谷亜由美1
著者所属 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2名古屋大学農学部
キーワード 斜面崩壊, 立木密度, 鉛直浸透
Key word Landslide, Stand density, Vertical infiltration