第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2026年3月18日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PJ-37
発表題目 作業道を用いた皆伐施業が流域からの土砂流出に与える影響
The influence of clear-cutting using operational roads on sediment runoff from watersheds
所属 宇都宮大学
要旨本文 人工林において皆伐施業を行うと、一般的に流域からの土砂流出量は増加するとされる。これは、作業道の設置や伐採・集材時の土壌の攪乱などが原因であるとされ、土砂流出をなるべく抑えた施業方法が求められている。そこで本研究では、作業道を伴う皆伐施業が森林流域からの土砂流出に与える影響について検討した。対象としたのは、2024年に作業道を伴う伐採が行われた森林総合研究所の常陸太田試験地である。伐採木はグラップルを用いて集材され、フォーワーダによって運搬された。観測では、流量堰に濁度計を設置し、浮遊土砂の流出量を計測した。また、渓流沿いにタイムラプスカメラを設置して表面流の発生を観測し、斜面と作業道で浸透能を測定した。観測の結果、伐採前後で土砂流出量が増加していないことが分かった。斜面や作業道での表面流の発生は、作業道の一部を除いて観測されなかった。また、浸透能についても、斜面では伐採前後でほとんど変化しておらず、作業道では斜面に比べて数値が小さくなるものの、表面流が発生するほどではなかった。以上のことから、作業道を伴う皆伐であっても、集材に配慮すれば土砂流出は必ずしも増加しないことが示唆された。
著者氏名 ○酒井佑一1 ・ 小田智基2 ・ 岩上翔2 ・ 久保田多余子2 ・ 鈴木秀典2
著者所属 1宇都宮大学農学部 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
キーワード 土砂流出, 土壌侵食, 皆伐
Key word sediment discharge, surface erosion, clear-cutting