第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2026年3月17日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PJ-3
発表題目 九州冷温帯林におけるササ消失が土壌侵食に及ぼす影響
Effect of Sasa disappearance on soil erosion in a Kyushu cool-temperate forest
所属 九州大学
要旨本文 近年、九州冷温帯林においてシカの個体数増加に伴い、下層植生であるササの減少が進行している。下層植生は、雨滴侵食を抑制する重要な役割を果たしており、その消失は森林土壌の侵食リスクを高める可能性がある。しかし、シカによるササ消失条件下において、雨滴運動エネルギーや地表被覆率など複数の要因のうち、どの要因が土壌侵食に最も大きな相対的影響を及ぼすのかについては、十分な定量的評価がなされていない。本研究では、九州大学宮崎演習林の冷温帯針広混交林において、ササの残存と消失プロットをそれぞれ3つ設定し、下層植生の減少が森林土壌侵食過程に及ぼす影響を評価した。各プロットにおいて林内雨量、雨滴運動エネルギー、土壌流出量、および地表被覆率を測定した。LMMによる結果、ササ残存プロットでは、林内雨量および雨滴運動エネルギーが低く、土壌流出量も抑制されていた。単位降水量あたりの雨滴エネルギーはササ残存プロットで有意に低かった。一方、地表被覆率についてはササの有無による有意な差がなかった。これらの結果により、ササ消失により発生する土壌侵食は地表被覆率の減少ではなく、雨滴エネルギーの増大に起因することが示唆された。
著者氏名 ○金愈景1 ・ 川上えりか1 ・ 片山歩美2
著者所属 1九州大学大学院生物資源環境科学府 ・ 2九州大学大学院農学研究院
キーワード 下層植生, 雨滴エネルギー, 林内雨
Key word understory vegetation, throughfall kinetic energy, throughfall