第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

日付 2026年3月18日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PI-20
発表題目 針葉樹人工林における地形を考慮した下層土壌の炭素放出ポテンシャルの評価
Evaluation of subsoil carbon release potential considering topography in coniferous plantations
所属 森林総合研究所
要旨本文 土壌中に蓄積された炭素は有機物分解により二酸化炭素(CO2)として大気中に放出されており、従来の研究では表層土壌が主要な炭素の放出源として扱われてきた。一方で近年、下層土壌も気候変動下において炭素の放出源になり得る可能性が指摘されている。将来の炭素収支の正確な評価のためには、下層土壌の影響を加味することが重要であるが、これらの知見は非常に限られている。本研究では、下層土壌の環境変化に対する有機物の分解応答を明らかにすることを目的とした。東京大学千葉演習林の針葉樹人工林において18地点から土壌を表層(0-30cm)と下層(30-60cm)に分けて採取し、土壌水分量を最大容水量(WHC)の30、50、70%に調整後、温度10℃と20℃で培養した。培養中は定期的にガスを採取し、CO2濃度を測定した。培養期間中の単位重量あたりのCO2放出速度は温度とWHCが高いほどCO2放出速度が高くなる傾向を示した。下層土壌における平均CO2放出速度はいずれの培養条件においても表層土壌のおよそ3分の1であり、下層土壌も炭素放出ポテンシャルを有していることが明らかになった。
著者氏名 ○阿部有希子1 ・ 橋本昌司1 ・ 阪田匡司1 ・ 鳥山淳平1 ・ 小嵐淳2 ・ 安藤麻里子2 ・ 今矢明宏1
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ・ 2日本原子力研究開発機構
キーワード 土壌有機物, 培養実験, 下層土壌, 人工林, 炭素循環
Key word soil organic matter, incubation experiment, subsoil, artificial forests, carbon dynamics