第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

日付 2026年3月18日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PI-18
発表題目 樹幹内部における微生物メタン生成は,基質や酸素の濃度で説明できるか?
Is methanogenesis in tree trunks explained by substrate and oxigen concentrations?
所属 京都大学
要旨本文 樹木の幹からメタンガスが放出することがある。湿地ではない林の場合,幹メタン放出の大部分は幹内部にすむ嫌気性のメタン生成菌の活動に由来する。幹内部メタン生成の個体間差を説明するために,幹中心部における,酸素と揮発性脂肪酸(メタン生成の基質の1つ)の濃度を調べた。ブナ,シラカンバ,ケヤキから,様々な直径の個体を各樹種20個体選んだ。閉鎖チャンバー法でメタン放出を計測した後,成長錐で材を採取した。採取後の穴に金属管を挿して密封し,2日後に管内のメタンと酸素の濃度を測った。揮発性脂肪酸は材サンプルを粉末にし,水で抽出してガスクロマトグラフで分析した。幹内部メタン濃度が大きい個体は,酸素濃度が低く基質濃度が高い傾向があった。高い基質濃度は,酸素が少なく材の密度が高い個体でみられた。幹内部で嫌気的な微生物群集が発達すると揮発性脂肪酸が蓄積し,メタン生成も活発になったと考えられる。しかし立木腐朽や枝折れが見られたケヤキでは傾向が異なり,検討を要する。これらメタン生成に至るプロセスは,必ずしも個体の直径が大きくなるにつれ進むわけではないが,直径が大きくなると個体間の変動性が増す傾向が見られた。
著者氏名 ○持留匠1 ・ 玉城聡2 ・ 檀浦正子1 ・ エプロンダニエル1
著者所属 1京都大学大学院農学研究科 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所林木育種センター
キーワード メタン生成菌, 揮発性脂肪酸, 内生菌, 冷温帯林
Key word methanogens, volatile fatty acids, endophyte, cool-temperate forest