第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

日付 2026年3月18日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PI-13
発表題目 立山地域におけるオオシラビソ林およびスギ林の成立過程
Formation process of Abies mariesii and Cryptomeria japonica forests in the Tateyama area
所属 森林総合研究所
要旨本文 地球温暖化の影響が大きいと予測される高標高域において、過去の植生変遷を明らかにすることは、将来の植生の変化や保全を考える上で重要な知見を与える。本研究では、北アルプスの立山地域において完新世の約1万年間における森林化の過程を明らかにするため、標高1960mの弥陀ヶ原に分布するオオシラビソ林および標高1440mの上ノ小平に分布するスギ林から採取した埋没泥炭を用いて放射性炭素年代測定と花粉分析を行った。その結果、弥陀ヶ原では約2500年前まではカバノキ属あるいはハンノキ属に草本類を伴う植生が周辺に広がっていたが、それ以降にオオシラビソが拡大したことが明らかになった。一方、上ノ小平では約7000年前までカバノキ属が周辺に優占しており、以後約1800年前まではブナやコナラ亜属などが主体の落葉広葉樹林が広がったが、その後にスギが拡大したことが明らかになった。オオシラビソあるいはスギへの優占樹種の交代について、完新世後期の気候変動の影響が考えられるほか、湿原周辺の乾燥化に伴ってこれらの樹種の侵入が生じた可能性も考えられる。
著者氏名 ○志知幸治1 ・ 杉田久志2 ・ 梅村光俊1
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所北海道支所 ・ 2富山県立山カルデラ砂防博物館
キーワード 立山, オオシラビソ, スギ, 花粉分析, 埋没泥炭
Key word Tateyama, Abies mariesii, Cryptomeria japonica, pollen analysis, buried peat