第137回日本森林学会大会 発表検索
講演詳細
生理部門[Tree Physiology]
| 開始時刻 | ポスター発表 |
|---|---|
| 講演番号 | PG-2 |
| 発表題目 | 産地の違いがブナ種子の発芽に与える影響:気候適応の可能性を探る Geographic Variation in Beech Seed Germination: Implications for Climate Adaptation |
| 所属 | 森林総合研究所 |
| 要旨本文 | 本研究では、冷温帯に位置するブナ(Fagus crenata)においても、地球温暖化に伴う積雪量の減少や寒冷期の気温変動によって更新プロセスへの影響が生じる可能性に着目した。特に、晩秋から早春にかけての林床環境が種子発芽に及ぼす影響を、積雪条件の異なる産地間で比較し、気候適応の可能性を検証することを目的とした。多雪地域では積雪による林床温度の安定化が凍害回避に寄与し、少雪地域では種子含水率の低下を通じて耐凍性を獲得するという二つの凍害回避戦略が存在するという仮説を設定した。方法として、各産地から採取した種子を風乾処理によって含水率を調整し、0~-10℃(2℃間隔)の低温条件に曝露し、発芽率の変化を評価した。その結果、産地により低温耐性が明確に異なり、寒冷期の林床環境に応じた耐凍性獲得様式が存在する可能性が示唆された。本研究は、積雪量の変化がブナ更新に与える影響理解に資するとともに、気候適応メカニズムの地域差を明らかにするものである。 |
| 著者氏名 | ○上村章 |
| 著者所属 | 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所植物生態研究領域 |
| キーワード | ブナ, 種子発芽, エコタイプ |
| Key word | Fagus crenata, seed germination, ecotype |