第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

遺伝・育種部門[Forest Genetics and Tree Breeding]

日付 2026年3月17日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PF-18
発表題目 スギMS2座における新しい欠失変異の発見とマーカー選抜
Discovery of a novel deletion mutation in the MS2 locus of Japanese cedar and its marker-assisted selection
所属 新潟大学
要旨本文 本研究では、まず原因遺伝子が未解明であった無花粉スギの福島不稔3号を対象に、その雄性不稔性を支配する遺伝子を明らかにするため、検定交配、花粉発達過程の顕微鏡観察、ms1識別マーカーによる解析を行った。その結果、福島不稔3号はMS2に起因する雄性不稔個体であると同時に、MS1遺伝子座において変異型アレルをヘテロ接合で保有することが示唆された。次に、MS2候補遺伝子のms2-1アレルを規定するSNP近傍領域について、サンガー法によるシークエンス解析を行い、変異の同定とアミノ酸配列への影響を推定した。その結果、福島不稔3号は既知のアレルms2-1と、それとは異なる欠失変異に規定される新規のアレルms2-2を相同染色体上にそれぞれ保有することで雄性不稔となることが明らかになった。最後に、MS2遺伝子座のこれらの二つの変異をそれぞれDNAマーカーとし、日本各地から収集した約1,500個体の育種素材を対象にマーカー利用選抜を実施した。その結果、山形、新潟、福島、三重の4県からms2を保有する8個体が新たに選抜された。これらは、各県の無花粉スギ育種の選択肢を広げると期待される。
著者氏名 ○小林翔1 ・ 渡部大寛2 ・ 上野真義3 ・ 長谷川陽一3 ・ 平山聡子4 ・ 松村奈々1 ・ 釣崎恵里子5 ・ 竹石雄高6 ・ 五十嵐正徳7 ・ 森口喜成8
著者所属 1新潟大学大学院自然科学研究科 ・ 2東京大学大学院農学生命科学研究科 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所樹木分子遺伝研究領域 ・ 4元新潟県森林研究所 ・ 5元新潟大学大学院自然科学研究科 ・ 6元新潟大学農学部 ・ 7元福島県林業研究センター ・ 8新潟大学農学部
キーワード スギ, 雄性不稔, マーカー利用選抜, 大配偶体, 花粉症
Key word Japanese cedar, Male sterility, Marker-assisted selection, Megagametophyte, Pollen allergy