第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2026年3月17日
開始時刻 ポスター発表
会場名 多目的ホール
講演番号 PE-9
発表題目 相対樹冠量を用いた成長予測モデルから考える長伐期施業への誘導の可否
Assessing propriety of long-rotation forestry based on a growth model using relative crown volume
所属 宮崎大学
要旨本文 標準伐期を想定したスギ林を長伐期に誘導するには、樹冠を成長させ直径成長を確保する必要がある。これまでスギの直径成長を樹冠量で説明する研究が多く行われてきた。しかし、光合成生産物は幹表面に分配されるため、樹冠量を幹表面積で相対値化した相対樹冠量の方が、絶対樹冠量(樹冠量単体の値)よりも直径成長を適切に説明できるはずである。本研究では、相対樹冠量の有用性を検討することと、長伐期化に必要な樹冠量の閾値の算出を目的とした。過去に間伐された61年生スギ人工林(2025年時点)と、無間伐で一部風倒ギャップにより疑似間伐状態にあるスギ人工林から得られた胸高直径と樹冠量を用いて、直径成長を絶対樹冠量と相対樹冠量で説明するモデルをそれぞれ作成した。その結果、相対樹冠表面積、相対樹冠体積、樹冠長率が直径成長を説明するうえで有効であった。これらを用いて長伐期化が可能な最低限の直径成長を実現できる樹冠量の閾値を推定したところ、年輪幅2mmおよび4mmに対する閾値が樹冠長率で12%および32%であった。無間伐林分でこれを超える相対樹冠量を持つ個体は約2割程に限られ、長伐期の可否には標準伐期齢までの施業が大きく影響すると考えられた。
著者氏名 ○野村日向1 ・ 伊藤哲1 ・ 小田巻功大1 ・ 赤池友樹2 ・ 光田靖1 ・ 平田令子1
著者所属 1宮崎大学農学部 ・ 2宮崎大学大学院農学研究科
キーワード スギ人工林, 幹表面積, 樹冠長率, LiDAR点群データ, 非線形回帰
Key word sugi plantation, stem surface area, crown length ratio, LiDAR point cloud, nonlinear regression