第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

微生物部門[Forest Microbes]

日付 2026年3月18日
開始時刻 11:30
会場名 304
講演番号 M-9
発表題目 廃菌床の再培養によって誘導された疎水・親油性の発現―油吸着材への応用ー
Hydrophobicity and oil adsorption properties induced by re-cultivation of waste mushroom beds
所属 島根県中山間地域研究センター
要旨本文 きのこ栽培で大量に発生する廃菌床について、高付加価値な再利用技術は確立されていない。本研究では、廃菌床を粉砕後に再培養・乾燥することで疎水性および油吸着性を誘導し、油吸着材としての利用可能性を検討した。マイタケおよびエリンギの廃菌床を粉砕し、4 mmメッシュ通過物を厚さ約5 mmでバットに敷設し密封・保湿した。これを15 ℃で15日間培養し、50 ℃で24時間乾燥したものを「再培養物」とした。培養を行わず乾燥のみ行ったものを「無処理物」として、両者の物理的性状と吸着性能を比較した。水面浮沈試験では、無処理物は2時間以内でほとんど沈下したのに対し、再培養物は72時間以上でも沈下せず浮遊状態が維持され、高い疎水性が形成されたことが確認された。さらに、廃食用油を滴下した水面に再培養物を投入したところ、迅速に油と凝集し団塊状となり、明確な油吸着挙動が観察された。市販の油吸着材と比較した場合、再培養物は水面およびアスファルト路面において同等以上の吸着性能を発揮した。これらの結果は、再培養過程で発生した気中菌糸が、廃菌床表面を被覆し、疎水性を示す化学的成分や微細な表面構造を形成したことに起因すると考えられる。
著者氏名 ○陶山大志
著者所属 島根県中山間地域研究センター
キーワード シイタケ, ハイドロフォービン, バイオマスリサイクル
Key word Shiitake mushroom, Hydrophobin, Biomass recycling