第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

動物・昆虫部門[Forest Zoology and Entomology]

日付 2026年3月18日
開始時刻 11:15
会場名 202B
講演番号 L-8
発表題目 マツノマダラカミキリに有効なRNAi農薬の開発に向けて
Toward the development of RNAi-based pesticides targeting Monochamus alternatus
所属 森林総合研究所
要旨本文 RNAiとは、二本鎖RNAと相補的な配列を持つmRNAが分解され、遺伝子発現が特異的に抑制される現象を指す。この原理を応用したRNAi農薬は、標的配列にのみ作用するため特異性が高く、生分解性で環境に残留しにくいことから、化学農薬に代わる持続可能な防除技術として期待されている。本研究では、マツノマダラカミキリ(以下、マダラ)に有効なRNAi農薬を開発するため、RNAiによりマダラに致死を誘導する遺伝子の同定を目指す。iBeetle-Base及び先行研究からRNAiによってコクヌストモドキ(モデル甲虫種)及びツヤハダゴマダラカミキリ(マダラと同じフトカミキリ亜科)に致死を誘導する計8種類の遺伝子を選抜し、BLAST解析によりマダラのゲノムに各遺伝子のオルソログが存在することを確認した。次に、リアルタイムPCRを行い、羽化1週間後のマダラ雌雄において、各遺伝子が安定的に発現していることを確認した。現在は、各遺伝子と相同な二本鎖RNAをマダラ成虫に注入することで(マイクロインジェクション法)、遺伝子の機能解析を試みている。マダラ成虫において遺伝子発現が抑制され、致死が誘導されたものを、RNAi農薬に有望な標的遺伝子として選定する計画である。
著者氏名 ○桐野巴瑠 ・ 前原紀敏
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
キーワード マツ材線虫病, RNA干渉, 害虫防除, 媒介昆虫
Key word Pine wilt disease, RNA interference, Pest control, Vector beetle