| 要旨本文 |
森林には、水資源涵養機能や国土保全機能等の多面的な機能がある。森林を維持管理するには、土壌の特徴を知る必要がある。そこで本研究では、人為的な活動が森林の土壌生成に与える影響を明らかにすることを目的とした。調査地は、京都府立丹後海と星の見える丘公園(京都府宮津市日置)とした。調査項目は、目視調査、測量調査、土壌断面調査、土壌貫入強度調査を行った。土壌分類には、包括的土壌分類第一次試案を採用した。調査の結果、尾根部は高木が少なく、常緑広葉樹林への遷移過程と考えられ、谷部は、棚田跡が確認された。尾根部では土壌軟らか度S値≦0.7の層が見られ、根の伸長が阻害されること、一方、棚田跡ではS値>4の層があり、植物の支持基盤として機能しない可能性があると考えられた。土壌は、植林や水田など人為の影響が色濃く、土壌生成因子が反映されていると判断された。棚田跡では、埋没A層が確認された。以上の結果から、尾根部は、一般的な森林土壌と同程度の有機物層があり、二次遷移は特に問題なく進んでいくと考えられた。棚田跡は、表層のシードバンクがあまり機能せず、下層は強い還元状態であり、二次遷移は進みにくい状況と考えられた。 |