第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2026年3月17日
開始時刻 14:45
会場名 405
講演番号 J-3
発表題目 斜面観測から推定される降雨から流出への変換メカニズムとそのモデル化
Mechanism for the rainfall-runoff conversion process estimated from slope observations and its modeling
所属 滋賀県琵琶湖環境科学研究センター
要旨本文  筆者らは、水文試験地内における斜面の土壌水分の時空間分布と湧水の流出観測結果をもとに、洪水流出機構について考察してきた。長期の無降雨期間後にあった降雨量の多い降雨イベントについて解析したところ、1)降雨の継続とともに斜面下部から中部までの土壌層が底面まで湿潤になる一方で、斜面上部の土壌層では深部に乾燥状態が残っていた。2)土壌層が底面まで湿潤化した領域では、降雨の変化に応答して圧力水頭が速やかに変化したが、土壌含水率は飽和に達しておらず、不飽和状態が維持された(小島ら、2025)。 そこで鉛直不飽和浸透をリチャーズ式によって解析でき,水みちを通る傾斜方向の速い流れを仮定した流出モデルであるVZモデル(谷、2023)を観測結果に適用し、流出機構を検討した。その結果、1)土壌の湿潤化過程では、均質な土壌物理性を仮定するVZモデルでは土壌水分の時空間分布をうまく再現できない結果も見られた。2)降雨が継続して土壌層が底面まで湿潤化し、土壌の不飽和透水係数が降雨強度に近づいている領域では、土壌水分の時空間分布や流出強度の時間変動の観測結果がVZモデルの計算結果によってほぼ再現された。
著者氏名 ○小島永裕1 ・ 谷誠2
著者所属 1滋賀県琵琶湖環境科学研究センター ・ 2元京都大学大学院農学研究科
キーワード 斜面水文学, 降雨流出変換, 土壌水分動態, モデリング
Key word hillslope hydrology, rainfall-runoff conversion, soil water dynamics, modeling