第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2026年3月18日
開始時刻 15:45
会場名 405
講演番号 J-25
発表題目 遮断蒸発の主要メカニズムは飛沫蒸発
Splash droplet evaporation is the primary mechanism for rainfall interception
所属 森林総合研究所
要旨本文 定説では遮断蒸発は濡れた樹冠表面からの蒸発とされ、その量は森林パラメーターと気象データからペンマン・モンテイス式(PM式)を使って算出できる。しかし、多くの研究においてPM式で推定された時間当たりの蒸発量(mm/h)は、実測された値を過小評価(最大で1桁)している。さらに、PM式にはパラメーターとして降雨強度が入っていないため、遮断蒸発が降雨強度に比例する観測事実を説明できない。本研究では樹高9.5m、生枝下高約4mのスギ林分において、地上高0.8mと3.8mで遮断蒸発を測定した。15ヶ月の測定期間中の雨量は2330.3mm、地上高0.8mと3.8mにおける遮断蒸発はそれぞれ雨量の24.7%、5.6%であった。すなわち、枝葉のほとんどない樹冠下の高さ3.8~0.8mの間で遮断蒸発のほとんどが発生している。蒸発の潜熱は雲との間のやり取りで供給されていると考えられるが、詳細は不明である。気象学では、降雨中の大気・水蒸気・熱・物質の動態に関する知見は著しく欠如しており、本研究はその解決に向けた足がかりになる。文献 https://dx.doi.org/10.2139/ssrn.5007516
著者氏名 ○村上茂樹
著者所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所
キーワード 遮断蒸発, 飛沫蒸発, ペンマン・モンテイス式, 表面蒸発
Key word rainfall interception, splash droplet evaporation, Penman-Monteith equation, surface evaporation