第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

造林部門[Silviculture]

日付 2026年3月18日
開始時刻 14:15
会場名 中ホール200
講演番号 E-10
発表題目 ニホンジカ不嗜好性早生樹「アブラギリ類」の可能性
The Potential of Sika Deer-Unpalatable Fast-Growing Trees: The Case of Vernicia Species
所属 静岡県
要旨本文 日本での早生樹造林の実用化には、多くの場所でニホンジカ食害対策が課題となる。しかし、短伐期施業で獣害対策にコストと労力を投じると、収益性が低下してしまう。低コスト造林(更新)には、獣害対策が不要なこと、に加えて、下種更新や萌芽更新し植栽が省略できるか、下刈りが省略できるか、が重要な条件となる。暖温帯でこれら3つの条件を満たし得る高木が、アブラギリ(Vernicia cordata)とシナアブラギリ(Vernicia fordii)である。なお、シナアブラギリは外来種だが、アブラギリは中国に分布せず日本固有種と考えられる。2011年の台風15号で被害を受けたスギ・ヒノキ人工林を翌年度に倒木等処理した結果、天然下種更新によりアブラギリ林が成立した。2025年の調査では、平均樹齢11.6年、平均樹高11.4m、平均胸高直径13.2cm、幹材積216m3/haに達する部分も確認された。また、2017年度に間伐したスギ・ヒノキ高齢人工林では、シナアブラギリが天然下種更新し、ニホンジカ生息密度が平均49.8頭/km2と高密度であっても、間伐から5年で樹高6mに成長した。両種は木質バイオマス資源としての活用が期待できる。
著者氏名 ○大場孝裕
著者所属 静岡県志太榛原農林事務所
キーワード ニホンジカ, 不嗜好性植物, 早生樹, アブラギリ, 低コスト造林
Key word Sika Deer, Deer-Unpalatable Plants, Fast-Growing Trees, Tung Trees, Low-Cost Silviculture