第137回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

林政部門[Forest Policy]

日付 2026年3月17日
開始時刻 11:30
会場名 201A
講演番号 A-3
発表題目 日本の森林政策の非民主化:軍事の視点から
De-democratization in Japanese forest policy: a military perspective
所属 東京大学
要旨本文 現行森林法の土台となった1951年の法改正に至る過程で、GHQ天然資源局(NRS)が行った予備調査は後の森林政策に決定的な影響を及ぼした。本報告は、1945年から1951年のNRS文書を分析し、広葉樹資源の評価が戦後の林政改革に与えた影響を考察する。終戦直後の調査目的には、航空機や艦艇、兵器等の軍需資材に直結する資源の把握が含まれていた。特に銃床材のオニグルミや、航空機・舟艇の構造材となる合板原料の広葉樹は重要視され、その資源量と加工技術の捕捉は喫緊の課題であった。一般にGHQは諸制度の民主化を掲げたが、森林政策では一転して政府主導の強力な統制(非民主化)を求めた。背景には、重要資材を国家管理下に置くことで軍事利用の再開を封じ、供給をコントロールする意図があったと示唆される。本発表では、戦後林政の転換点において、特定の広葉樹や合板技術の軍事的重要性が「非民主化」という特異な政策選択を導いた要因の一つであったことを明らかにする。
著者氏名 ○熊谷千代子 ・ 熊谷朝臣
著者所属 東京大学大学院農学生命科学研究科
キーワード 非民主化, オニグルミ, 針葉樹人工林, 兵器, GHQ
Key word de-democratization, Japanese walnut, coniferous artificial forest, weapons, GHQ