第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

教育部門[Education]

日付 2025年3月21日
開始時刻 10:30
会場名 N23
講演番号 C-2
発表題目 ドイツにおける森林認識の変化
New Recognition of the Forest in Germany
所属 愛媛大学
要旨本文 ドイツにおいては、連邦制という形態からも明らかなように、内政については各州の自治が重視され、連邦はその調整役となる。森林法もその例外ではなく、現行の連邦森林法は個別の地域森林法を踏まえて1975年に制定されたものである。そして一旦連邦森林法が制定されてからは、各州森林法はその地域性を重視しつつ連邦森林法の提示する枠内で整備されてきた。それが50年の歴史を経て、改訂に関しての議論が始まっている。すなわち、ドイツ全体の森林観が再整理されようとしている。この改訂案とそれに対する批判を見ることで、森林についての共通認識および対立論点が明らかになる。たとえば、改訂案が気候変動と森林生態系に関する知見をより具体的に意識し、森林管理のあり方そのものを問い直すものとなっているのに対し、森林所有者の側からそれは森林経営の自由を奪うものだという批判が、そして自然保護団体の側からはより踏み込むべきだという批判がなされている。本報告ではそうした状況を分析し、ひいては森林教育の文脈からどのような意味を持つのかを考察する。
著者氏名 ○寺下太郎
著者所属 愛媛大学大学院農学研究科
キーワード 森林法律, 森林観, 林業史, 森林教育
Key word Forest Law, Understanding of Forest, Forest History, Forest Education