第136回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

教育部門[Education]

日付 2025年3月22日
開始時刻 10:00
会場名 S12
講演番号 C-10
発表題目 森林内音楽演奏の聴取方法による認識の差異:現地とオンラインの比較検討
Differences depending on how Rinnai-gaku is experienced: a comparison of on-site and online audiences
所属 東京大学
要旨本文 森林音は魅力的な音響を奏でる瞬間もあるものの多くの時間帯は慎ましやかで、専門的な知見なしに関心を持続させることは難しい。近年インターネットで森林音にアクセスできる事例が増えているが、直接訪問せず本物の森林音に多くの人々の関心を向けるには何らかの媒介が必要である。本研究では、森林内での音楽演奏がその媒介として、現地聴取者およびインターネット配信による遠隔聴取者の森林認識に及ぼす影響を探索的に検討した。東京大学富士癒しの森研究所の森林内において、2024年7月14日(日)早朝6時から約1時間、NHK交響楽団所属奏者が弦楽三重奏曲(J.S.バッハ『ゴルトベルク変奏曲』)を演奏し、これを映像付きでインターネット配信した。現地聴取者および遠隔聴取者に対して同じ質問紙調査を実施し、各100名から有効回答を得た。全体の印象評価については、現地聴取者のほうが静かさや柔らかさをより強く感じる傾向にあった。森と音楽の関係については、現地聴取者のほうが両者の相乗効果についてより肯定的に感じる傾向にあり、過去に現地聴取の経験を有すると聴取方法にかかわらず森における音楽の存在をより強く肯定する傾向も見られた。
著者氏名 ○中村和彦1 ・ 藤原章雄2 ・ 山島有喜3
著者所属 1東京大学大学院新領域創成科学研究科 ・ 2東京大学大学院農学生命科学研究科 ・ 3國學院大學観光まちづくり学部
キーワード 森林体験活動, 自然認識, 林内楽, サイバーフォレスト
Key word forest experience activities, nature recognition, Rinnai-gaku, Cyberforest