第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T2. 森林環境の持つ保健休養機能の基礎的研究と応用研究−森林+αの可能性ー[Basic and applied studies and possibilities on forest amenities]

日付 2024年3月8日
開始時刻 14:15
会場名 441
講演番号 T2-1
発表題目 事例検討;内的作業モデルの対象としての風景
Case Study: Scenery as an Object of Internal Working Model
所属 びわこリハビリテーション専門職大学
要旨本文 背景・目的;内的作業モデルは、辛い時、苦しい時などに自分の大切な人(幼児なら愛着の対象者)を思い出し、心の安定を図る心理メカニズムである。この時心の中でイメージされるのは人物であるが、風景もそのような機能があると考えられる事例に行きあたったので紹介する。事例1;忙殺疲弊の日々、友人に連れ出され舞子浜の夕日を見に行った。無言で景色に見入り、今でも疲れた時やしんどいことがあった時にふとあの時の景色が思い出される。事例2;ニートで苦悩の日々に釣りをした網代新港の風景を思い出す。事例提供者へのインタビューと考察;事例提供者はいずれも当該場所の地元在住者であり何回か行ったことがあり、そこで心が癒された体験をしていた。従って、生得的と考えられる注意回復要素豊富な風景とは異なり、経験を通して獲得されたものと考えられる。事例1提供者に、舞子浜および渓流(これまでの調査で注意回復要素豊富であることが分かっている)風景の、注意回復、マインドフルネス、スピリチュアリティーの比較評価させたところ、マインドフルネスが特に大きな値を示した(z≧2)。
著者氏名 ○尾崎勝彦1 ・ 狩谷明美1 ・ 井上正雄1 ・ 藤村良男1 ・ 井阪尚司1 ・ 山川正信2
著者所属 1びわこリハビリテーション専門職大学フレイル・認知症予防研究センター ・ 2びわこリハビリテーション専門職大学リハビリテーション学部
キーワード 風景, 内的作業モデル, 注意回復
Key word scenery, internal working model, attention restoration