第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

S8. 山地森林環境の長期的な変化と,それらが水・土砂・流木の流出に及ぼす影響をふまえた災害予測の可能性[The effect of long-term changes in mountain forest environment on water, sediment and woody debris transport and possibility of disaster prediction based on those knowledges]

日付 2024年3月8日
開始時刻 9:00
会場名 443
講演番号 S8-4
発表題目 気候変動と土砂災害の発生状況、社会的認識の変化
Climate change, sediment disasters, and changing public perceptions
所属 筑波大学
要旨本文 過去数10年間において、日本の山地環境は、自然環境、社会環境とも急激に変化してきたと考えられる。特に、気候変動による豪雨の頻度や規模の高まりが顕在化しつつあり、近年、山間地域では深刻な被害をもたらす土砂災害が頻発している。そこで、本研究では、土砂災害に焦点を当て、過去数10年の土砂災害の発生状況、社会的認識の変化の実態について把握することを試みた。はじめに、国土交通省が整理している過去40年間の土砂災害の発生件数に関する統計データを整理分析した。加えて、気象庁が整理している日雨量100㎜以上の日数ついても整理した。その結果、日雨量100㎜以上の日数と土砂災害の発生件数の間には、明瞭な正の相関があり、過去40年間で、概ね土砂災害の発生件数は1.7倍になっていることがわかった。さらに、日本を北日本、東日本、西日本に大別すると、東日本で最も増加傾向が顕著であることを確認した。さらに、主要新聞の記事のデータベースを用いて分析した結果、土砂災害の記事の件数は顕著に増加傾向になり、土砂災害に対する社会的認識が高まっていることを確認した。また、土砂災害の要因に関連するワードとの件についても分析を行った。
著者氏名 ○内田太郎1 ・ 矢口ゆい2 ・ 桑田和哉3
著者所属 1筑波大学生命環境系 ・ 2筑波大学環境科学学位プログラム ・ 3筑波大学生物資源学類
キーワード 土砂災害, 気候変動, 新聞記事
Key word Sediment disasters, Climate change, newspaper