講演詳細

T3. 森林の放射能研究[Research on radioactivity in contaminated forest]

日付	2024年3月8日
開始時刻	ポスター発表
会場名	543
講演番号	PT3-9
発表題目	コナラ萌芽更新木における各部位137Cs濃度の季節変化 Seasonal changes in radiocesium in different parts of coppiced konara trees
所属	福島県林業研究センター
要旨本文	放射性Cs（以下137Cs）に汚染されたコナラをきのこ原木として安全に利用するため、福島県内の広葉樹林において、コナラの部位別の137Cs濃度の季節変化を調査した。震災直前に更新した6本のコナラ萌芽木を対象に、2022年の春、夏、秋、冬の各季節で、葉、枝、幹の樹皮と材を採取し、137Cs濃度の変化を調査した。その結果、葉の137Cs濃度は春から秋にかけて低下したが、樹皮と材では春から夏に増加、秋から冬に減少する傾向が認められた。枝では顕著な傾向は認められなかった。さらに、きのこ原木として利用する幹の濃度を他部位から推定するため、上記試料に加えて、コア試料（電動ドリルを幹中心方向に貫入）を用いて検討した。樹皮と材から推定した幹濃度と、葉、枝、コア試料との季節毎の関係性を調査したところ、全ての部位と季節で正の相関が認められた。葉では近似直線の傾きが季節的に大きく変わる一方、枝やコア試料では葉に比べて傾きの変化は小さかった。この結果から、枝やコア試料を利用することで、季節的な影響が軽減され、より正確に幹の137Cs濃度を推定できる可能性が示唆された。
著者氏名	○小川秀樹1 ・ 櫻井哲史2 ・ 齋藤直彦1
著者所属	1福島県林業研究センター ・ 2日本大学
キーワード	福島, コナラ, セシウム, 季節的, 変化
Key word	fukushima, konara, cesium, seasonal, change