第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

T3. 森林の放射能研究[Research on radioactivity in contaminated forest]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 543
講演番号 PT3-7
発表題目 シイタケ原木の137Cs分布と子実体137Cs移行係数の関係
Relationship between distribution of 137Cs in logs and the 137Cs transfer factor of shiitake cultivated on logs
所属 福島県林業研究センター
要旨本文 2022年大会では福島県の3地区(A、B、C)から2018年に採取した原木を用いて調査を行った結果から、外樹皮に137Cs(以下、Cs)が高い割合で分布する原木ほど子実体への移行係数(子実体Cs濃度/原木Cs濃度、以下、TF)が低い傾向にあったことを報告した。今回、新たに3地区(D、E、F)で2021~2022年に採取した原木を用いた調査結果を追加して再検討を行った。外樹皮Cs量/原木全体Cs量(以下、外部汚染率)とTFを原木1本毎に算出した結果、外部汚染率の地区毎の平均値はA、B、C地区で26%、33%、64%、新たに調査したD、E、F地区では62%、47%、54%となった。外部汚染率は原発事故以降、経年により減少するとの報告があるが、地区によるばらつきが大きく、新たに調査した地区での減少傾向は見られなかった。TFの地区毎の平均値はA、B、C地区で2.4、2.1、1.0、D、E、F地区で1.5、1.9、1.9となった。全原木1本毎の外部汚染率とTFとの間には既報と同様に負の相関が認められた。各地区における原木毎のTFのばらつきや地区間におけるTFの平均値の差異には原木の外部汚染率が関係することが示唆された。
著者氏名 ○小林勇介 ・ 手代木徳弘 ・ 長峯秀和 ・ 小川秀樹 ・ 白田康之
著者所属 福島県林業研究センター
キーワード シイタケ, 放射性セシウム, 原木栽培
Key word Lentinula edodes, Radioactive cesium concentration, Bed-log cultivation