講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付	2024年3月8日
開始時刻	ポスター発表
会場名	532
講演番号	PJ-6（学生ポスター賞審査対象）
発表題目	斜面上に生育するオオバアサガラの水平根による土壌補強強度について Soil reinforcement strength of horizontal roots on Pterostyrax hispidus trees standing on a slope
所属	東京農業大学
要旨本文	東京農業大学奥多摩演習林内では、シカの食害の影響で、優占種がシカ不嗜好性植物であるオオバアサガラに遷移しつつある。本研究ではシカの食害による植生遷移後の土壌補強強度を明らかにするため、オオバアサガラの根系分布の測定と水平根の引き抜き試験を行った。調査地は同演習林不老林道終点付近にある傾斜40°の北向き斜面である。対象木は樹高9 m、胸高直径5.8 cm、樹齢10年と、樹高7 m、胸高直径4.2 cm、樹齢8年の2本である。対象木を中心に水平距離で1 m四方、地表面から深さ30 cmのトレンチを作成した。対象木から遠心方向に伸長する根を鋏や金具で掴み、データロガーに接続したロードセルを取り付けた。これを引き抜くことで、抵抗力を求めた。また、引き抜き時の様子を撮影した。解析にはRoot Bundle モデル（Schwarz et.al.、2019）を用い、引き抜き変位量を考慮した、対象木1本当たりの水平根による補強強度を求めた。この変位量は元根部の試験開始時点の位置から最大引き抜き抵抗力を示した時点の位置までの移動距離で、撮影データから解析した。最大引き抜き抵抗力は根の伸長方向別でみると、斜面上方向＜等高線方向＜斜面下方向の傾向があることが分かった。
著者氏名	○佐久間楽奈 ・ 佐藤貴紀 ・ 橘隆一
著者所属	東京農業大学地域環境科学部
キーワード	土壌補強, オオバアサガラ, 引き抜き試験, 根系分布, 表層崩壊
Key word	strength of soil reinforcement, Pterostyrax hispidus Siebold et Zucc., pulling test, root system distribution, surface collapse