第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 543
講演番号 PJ-54
発表題目 エルニーニョ現象による異常乾燥が乾燥常緑林の水利用に与える影響
Effects of El Nino-induced extreme drought on water use in a dry evergreen forest
所属 国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所
要旨本文 インドシナ半島南部に位置するカンボジアでは、明瞭な雨季と乾季が存在しており、乾季には数カ月間雨が降らない場合もある。特に、エルニーニョ現象が生じると、乾燥がより強まることが知られている。このような気候条件下にあっても、土壌層が厚い地域には乾季にも葉を落とさない乾燥常緑林が成立している。乾季の天候は晴れることが多いために、樹木が利用可能な水分が潤沢にあれば、光合成活動を行うことができる。しかし、異常乾燥が生じた場合には、水不足に陥って樹木の水利用に何らかの影響が生じる可能性が考えられる。そこで、同国の乾燥常緑林を対象として熱消散法で計測した樹液流速データ(2011-2017年)を用いて、2015-2016年の強いエルニーニョ現象による異常乾燥が樹木の水利用に与えた影響を検討した。林分の地下水面は通常の乾季には最大で深度80cm程度であったが、2015-2016年の乾季には180cmまで低下した。これに伴い、樹冠コンダクタンスも減少傾向を示し、その程度には個体間差が認められた。他方、エルニーニョ発生直後の雨季には蒸散活動は例年レベルに戻ったことから、水利用の観点においては、異常乾燥の影響は限定的であったものと考えられた。
著者氏名 ○飯田真一1 ・ 清水貴範1 ・ 玉井幸治1 ・ 壁谷直記2 ・ 清水晃2 ・ 伊藤江利子3 ・ 大貫靖浩1 ・ Sophal Chann4 ・ Delphis Levia5
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所関西支所 ・ 4カンボジア森林野生生物科学研究所 ・ 5デラウェア大学
キーワード 乾燥常緑林, エルニーニョ現象, 異常乾燥, 水利用
Key word dry evergreen forest, El Nino, extreme drought, water use