第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

防災・水文部門[Forest Disaster Prevention and Hydrology]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 532
講演番号 PJ-13(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 山地上流域における水貯留機能評価手法の構築と貯留量の流域間比較
Developing a method for evaluating water storage function and comparison of storage volumes among headwater catchments
所属 名古屋大学
要旨本文 本研究は日単位の流量の逓減解析から得られる水貯留量評価に、森林蒸発散モデルによる損失量を組み合わせ、森林流域の山体に貯留される水量評価を行なった。長期流量データが取得されている6流域(流域面積:1~80ha)に本手法を適用し、最大貯留量40~342mmが得られた。花崗岩流域(例:桐生水文試験地)では堆積岩流域(例:FM唐沢山)と比べて、貯留量80mmの場合、桐生水文試験地ではFM唐沢山より流量が2分の1程度、貯留量変化に対する流量変化は3分の1程度となり、花崗岩流域では貯留が卓越し流出が抑制されていた。花崗岩流域では、貯留量が大きい条件下で抑制されている流量は、貯留量の少ない条件下に配分されることで高い基底流量が維持されていると考えられた。また冬季に1~1.5mと顕著な積雪のある岐阜県郡上市内ヶ谷流域では、顕著な積雪のないFM唐沢山と比べて、最大貯留量が3倍程度大きく、融雪水による山体への水供給が貯留量評価に影響し得ると考えられた。
著者氏名 ○猪越翔大1 ・ 五味高志1 ・ 田中隆文1 ・ 小谷亜由美1 ・ 中瀬孝2 ・ 津田その子2 ・ 恩田裕一3 ・ 邱湞瑋3 ・ 小田智基4 ・ 勝山正則5
著者所属 1名古屋大学大学院生命農学研究科 ・ 2中部電力株式会社 ・ 3筑波大学アイソトープ環境動態研究センター ・ 4国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所森林防災研究領域 ・ 5京都府立大学大学院生命環境科学研究科
キーワード 水貯留量, 逓減解析, 蒸発散
Key word Water storage, Recession analysis, Evapotranspiration