第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

立地部門[Forest Environment]

日付 2024年3月10日
開始時刻 ポスター発表
会場名 532
講演番号 PI-28
発表題目 斜面上の位置の違いが森林土壌の温室効果ガスフラックスに及ぼす影響
Effects of different slope positions on greenhouse gas fluxes in forest soils
所属 森林研究・整備機構 森林総合研究所
要旨本文 森林土壌の温室効果ガスフラックスの変動要因として温度と水分が挙げられるが、日本において多くの森林が多様な微地形を含む山地に形成しており、土壌の乾湿の多様性が温室効果ガスフラックスの広域推定に反映されていない可能性が高い。そこで、流域内の斜面位置の異なる複数の地点でフラックス観測および土壌ガス濃度観測を行い、測定地点の微地形の違いによるガス動態への影響について評価した。茨城県北部の森林総合研究所常陸太田水文試験地内の異なる斜面位置に土壌チャンバーを設置し、可搬型メタン計を用いてガスフラックス測定した。測定毎に気温、地温、土壌水分を測定し、全観測終了後、チャンバー内のリター層を採取、重量を測定した。その結果、いずれの季節においても斜面上部や中部で大きなCO2放出、CH4吸収が見られ、斜面下部ではCO2、CH4フラックスは小さかったが、斜面下部でも河道から少し離れた地点ではCO2放出、CH4吸収は小さくなかった。各地点の温室効果ガスフラックス平均値においてCO2はリター量、CH4は気相率と高い相関が見られたことから、斜面位置に起因するそれらの要因の違いがガスフラックス変動に強く影響を及ぼしていることが示唆された。
著者氏名 ○阪田匡司1 ・ 橋本昌司1 ・ 森大喜2 ・ 山下尚之1 ・ 森下智陽3 ・ 石塚成宏1
著者所属 1国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所 ・ 2国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所 ・ 3国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所東北支所
キーワード CO2, CH4, N2O, 微地形, 土壌水分
Key word CO2, CH4, N2O, microtopography, Soil moisture