第135回日本森林学会大会 発表検索

講演詳細

植物生態部門[Forest Ecology]

日付 2024年3月8日
開始時刻 ポスター発表
会場名 532
講演番号 PH-8(学生ポスター賞審査対象)
発表題目 気候変動下でササは森林の生産性にどのように影響するか?
Predicting the Impact of Sasa on Forest Productivity Under Climate Change Using a Dynamic Vegetation Model
所属 東京大学
要旨本文 日本の冷温帯に属する森林では、しばしば林床にササが優占し樹木の更新を阻害する。これらのササは最大で高さが約3mまで成長し、この地域の森林の根バイオマスの半分を占めるとの報告もある。したがって、ササは森林の炭素循環と動態において重要な役割を果たしていると考えられている。北海道地域では気候変動により台風頻度の増加が予想されており、頻繁に風攪乱を受けることで森林の炭素貯留量の減少が予想される。このため、本研究では、気候変動下でササが森林の生態系機能に与える影響を明らかにするために動的植生モデルの1種であるSEIB-DGVMに3種類のササを導入し、北海道全域で林床にササが分布した森林の炭素貯留量分布を予測した。シミュレーションの結果からは、ササの種を区別することが炭素循環と森林動態をより現実に近い過程でシミュレートする上で有効であることが示された。
著者氏名 ○小幡愛1 ・ 佐藤永2,1 ・ 日浦勉1
著者所属 1東京大学大学院農学生命科学研究科 ・ 2海洋研究開発機構
キーワード 生産性, 気候変動, モデリング, ササ, 北海道
Key word Productivity, Climate change, Model, Sasa, Hokkaido